KAGUYA 二日目
■5月14日(土)
二日目は昼・夜の2ステージ。天気晴れ。
昼の部では子ども劇に参加したファミリーも見に来てくれた。公演が終わってしまったのでネタばれ解禁である。実は「下ネタ」を仕込んでいた。
さて、子どもにとって反応は如何に?・・・案の定、「お母さん、おまんこってなあに?」「し―っ!」。
テレビだったら、「不適切なことば」として謝罪するところだろうが、私は教育的に必要不可欠なことだと思っている。大衆が楽しんで生み出した大衆のことばであり、おおらかに、しかも、命出る大切なところである。そして、恥ずかしいことばでもある。はずかしいことを元気だして歌舞伎口調で言う。しかめっ面になるか笑ってしまうか、それは受け取る側の自由である。叫ぶ側は責任を持っている。
そもそも「竹取物語」、かぐやは竹から生まれたことになっている。日本昔話の出生は謎が多過ぎる。ある意味、人間として異型を感じるのは私だけだろうか。異型が悪いということではなく、常識からはずれているところに物語の面白さ、想像力の豊かさを味わうことになる。
私たちの劇は異型を拡大する。おまんこさえ異型に包まれてしまう。意味ある叫びに見える。
全体としては筋が通っているのだが、唐突にナンセンスが割り込んでくる仕掛け。これが劇団夢桟敷の奇天烈さ、劇のオリジナルでもある。
そういうことが好きなお客さんが見に来る。見に来れば好きになる。噂は広がる。夢桟敷の劇は変だ、面白い、怖い、意味がわからないが感動する。
今日は大阪事務所の小島さんが来られた。毎回、足を熊本まで運んでくれる。夜は彼を囲んで中打ち上げとなる。河原町劇場化計画の話もでき、今後は知恵を拝借できればと思う。
最近、お客さんの層が変わってきたなと思う。女性客の割合が圧倒的に増えた。
以下、写真は中打ち上げの面々。
最後の写真は受付スタッフ。右端の女性がMAMIさん。今回はPOPダンスのコーチ(振り付け)をしてくれた先生である。公演中は受付までしてくれて感謝。
彼女には霊感があるようで、この会場には霊がいると言っていた。一同、神棚に礼、そして黙祷をする。私の仕業である。私はお客さんだけでなく幽霊や呪縛霊までも「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!」と願うのである。幽霊は怖いものではない。
KAGUYA 楽日
■5月15日(日)
三日目、千秋楽である。天気晴れ。
音響の故障?音が出ない。公演1時間前にトラブル発生である。音響担当のはる君がスピーカーの接触不良に気づき、ほっとする。
このまま音が出ない場合はどうするか。私が太鼓をたたいて急遽パーカッションとなるところだった。
ちなみに、劇は台無しになってこんな顔になっていただろう。この絵は、私の似顔絵である。ちあきちゃん(画家のたまご)が書いてくれたお気に入りの一点。困った顔は人類を癒す。自分の似顔絵で癒されたのであります。
左がちあきちゃん。中がダンス振付の大さん。右はナナちゃん。この三人は7月の河原町アートの日で夢桟敷とコラボレーションを計画している。美術、ダンス、演劇のコラボ。
千秋楽とあって役者陣は乗りに乗っていた。反応も大きくなった。どかーん!の手応えがあった。
びっくりしたのは座長である。もしや、白石加代子(1960年代、早稲田小劇場で怨念女優としてデビューした女優)を超えたのでは?熊本に怨念女優がおんねん。
田中幸太のとぼけた顔が天下一品に見えた。クドシンのキレが決まった。肥後丸が恋多き妖艶に見えた。新人=犬彦に早くもファンがついた。かぐやのサキには守護霊、私の故母が見える。
前回公演3月「ねじ式」から引き続き固定客が増えた公演になった。
演劇は役者の看板で成り立つことを改めて実感する。スターシステムを意識することはないが、それはお客さんが決めることである。理想とするのは作品ではなく、お客さんは役者と出会うことを楽しんでいるのだと実感する公演だった。これが演劇特権である。この当たり前のことを忘れないようにしよう。
結果、劇としての作品は集団力だと確信する。ユニットでは表せない劇団の力はここにある。劇団は集団で個性を導き出すことができるのである。
今回のKAGUYA公演では、過去の公演の美味しいネタを入れ込んだ部分もあった。これは1回ごとの公演が完全に完結しているのではなく、普遍的につづいていることを意味する。劇団でないとやっていけないことの特徴だとも思う。
時間の長さによりイメージは進化する。ネタは腐らない。劇団だからできる。蓄積である。
打ち上げは楽しい。演劇の楽しみは無事に終了したことばかりではなく、次へ向かう活力にもなる。
この打ち上げで、町のこと、子ども劇のこと、旅公演のことへやる気が膨らんだ。
今年いっぱい、KAGUYAは進化する。路上で野外で小劇場で!そして、子ども劇は「かぐや姫」日本昔話原作を辿ることにする。子どもミュージカル「かぐや」版へ。
アンテナショップ河原町での夢桟敷も7月オープン予定です。
最後に、振り付けで協力してくれたMAMIちゃん、DAIちゃん、音響と念仏のはる君、
音楽の中村さん、記録のタカハシさん、竹や笹を提供してくれた杉本さん、山本徹夫君、
受付の馬場君、二子石君、箱馬の熊大演劇部さん、
そしてギャラリーADOの黒田さん、
ご来場頂いた全ての皆様に、感謝申し上げます。
今後の予定は6月、7月の河原町アートの日参加パフォーマンス
Vシネマ「ねじ式」
「KAGUYA」旅公演へとつづきます。
尚、舞台写真、記録ビデオが出来次第、ご案内致します。
■5月14日(土)
二日目は昼・夜の2ステージ。天気晴れ。
昼の部では子ども劇に参加したファミリーも見に来てくれた。公演が終わってしまったのでネタばれ解禁である。実は「下ネタ」を仕込んでいた。
さて、子どもにとって反応は如何に?・・・案の定、「お母さん、おまんこってなあに?」「し―っ!」。
テレビだったら、「不適切なことば」として謝罪するところだろうが、私は教育的に必要不可欠なことだと思っている。大衆が楽しんで生み出した大衆のことばであり、おおらかに、しかも、命出る大切なところである。そして、恥ずかしいことばでもある。はずかしいことを元気だして歌舞伎口調で言う。しかめっ面になるか笑ってしまうか、それは受け取る側の自由である。叫ぶ側は責任を持っている。
そもそも「竹取物語」、かぐやは竹から生まれたことになっている。日本昔話の出生は謎が多過ぎる。ある意味、人間として異型を感じるのは私だけだろうか。異型が悪いということではなく、常識からはずれているところに物語の面白さ、想像力の豊かさを味わうことになる。
私たちの劇は異型を拡大する。おまんこさえ異型に包まれてしまう。意味ある叫びに見える。
全体としては筋が通っているのだが、唐突にナンセンスが割り込んでくる仕掛け。これが劇団夢桟敷の奇天烈さ、劇のオリジナルでもある。
そういうことが好きなお客さんが見に来る。見に来れば好きになる。噂は広がる。夢桟敷の劇は変だ、面白い、怖い、意味がわからないが感動する。
今日は大阪事務所の小島さんが来られた。毎回、足を熊本まで運んでくれる。夜は彼を囲んで中打ち上げとなる。河原町劇場化計画の話もでき、今後は知恵を拝借できればと思う。
最近、お客さんの層が変わってきたなと思う。女性客の割合が圧倒的に増えた。
以下、写真は中打ち上げの面々。
最後の写真は受付スタッフ。右端の女性がMAMIさん。今回はPOPダンスのコーチ(振り付け)をしてくれた先生である。公演中は受付までしてくれて感謝。
彼女には霊感があるようで、この会場には霊がいると言っていた。一同、神棚に礼、そして黙祷をする。私の仕業である。私はお客さんだけでなく幽霊や呪縛霊までも「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!」と願うのである。幽霊は怖いものではない。
KAGUYA 楽日
■5月15日(日)
三日目、千秋楽である。天気晴れ。
音響の故障?音が出ない。公演1時間前にトラブル発生である。音響担当のはる君がスピーカーの接触不良に気づき、ほっとする。
このまま音が出ない場合はどうするか。私が太鼓をたたいて急遽パーカッションとなるところだった。
ちなみに、劇は台無しになってこんな顔になっていただろう。この絵は、私の似顔絵である。ちあきちゃん(画家のたまご)が書いてくれたお気に入りの一点。困った顔は人類を癒す。自分の似顔絵で癒されたのであります。
左がちあきちゃん。中がダンス振付の大さん。右はナナちゃん。この三人は7月の河原町アートの日で夢桟敷とコラボレーションを計画している。美術、ダンス、演劇のコラボ。
千秋楽とあって役者陣は乗りに乗っていた。反応も大きくなった。どかーん!の手応えがあった。
びっくりしたのは座長である。もしや、白石加代子(1960年代、早稲田小劇場で怨念女優としてデビューした女優)を超えたのでは?熊本に怨念女優がおんねん。
田中幸太のとぼけた顔が天下一品に見えた。クドシンのキレが決まった。肥後丸が恋多き妖艶に見えた。新人=犬彦に早くもファンがついた。かぐやのサキには守護霊、私の故母が見える。
前回公演3月「ねじ式」から引き続き固定客が増えた公演になった。
演劇は役者の看板で成り立つことを改めて実感する。スターシステムを意識することはないが、それはお客さんが決めることである。理想とするのは作品ではなく、お客さんは役者と出会うことを楽しんでいるのだと実感する公演だった。これが演劇特権である。この当たり前のことを忘れないようにしよう。
結果、劇としての作品は集団力だと確信する。ユニットでは表せない劇団の力はここにある。劇団は集団で個性を導き出すことができるのである。
今回のKAGUYA公演では、過去の公演の美味しいネタを入れ込んだ部分もあった。これは1回ごとの公演が完全に完結しているのではなく、普遍的につづいていることを意味する。劇団でないとやっていけないことの特徴だとも思う。
時間の長さによりイメージは進化する。ネタは腐らない。劇団だからできる。蓄積である。
打ち上げは楽しい。演劇の楽しみは無事に終了したことばかりではなく、次へ向かう活力にもなる。
この打ち上げで、町のこと、子ども劇のこと、旅公演のことへやる気が膨らんだ。
今年いっぱい、KAGUYAは進化する。路上で野外で小劇場で!そして、子ども劇は「かぐや姫」日本昔話原作を辿ることにする。子どもミュージカル「かぐや」版へ。
アンテナショップ河原町での夢桟敷も7月オープン予定です。
最後に、振り付けで協力してくれたMAMIちゃん、DAIちゃん、音響と念仏のはる君、
音楽の中村さん、記録のタカハシさん、竹や笹を提供してくれた杉本さん、山本徹夫君、
受付の馬場君、二子石君、箱馬の熊大演劇部さん、
そしてギャラリーADOの黒田さん、
ご来場頂いた全ての皆様に、感謝申し上げます。
今後の予定は6月、7月の河原町アートの日参加パフォーマンス
Vシネマ「ねじ式」
「KAGUYA」旅公演へとつづきます。
尚、舞台写真、記録ビデオが出来次第、ご案内致します。