A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

エラとサッチモのDuoを思い浮かべて、大御所2人が寄り添いながら・・・・

2007-07-23 | CONCORD
The Song ELLA & LOUIS Sang / Carol Sloane & Clark Terry

満面に笑みを浮かべたクラークテリーのジャケットの写真が印象的だ。

ジャズで、楽器の演奏がだんだん嵩じてくると思わず唸るとも、唄うともいえないような声を上げるプレーヤーがたくさんいる。大体は、アドリブのフレーズを口ずさむことが多いのだが。
たまには歌を唄いだすこともある。先日の,Jimmy Smithもそうだったのかもしれない
それが余興の粋を超えると、いつの間にか歌手としても一人前になっていくものだ。

ところが、管楽器の場合はそうはいかない。当たり前だが、吹きながら歌うわけにはいかないのだ。

歌心を持って、まるで人が喋るように、あるいはバラードブレーでは語りかけるように。「よくうたう」演奏だと、ひとりで吹くよりも、相棒がいたほうがいい雰囲気になる。
この語りかけるようなプレーを得意にするプレーヤーの一人に、クラークテリーがいる。mumble(もぐもぐ) & grumble(ぶつぶつ)といわれる独特のフレーズは、時にトランペットを離れて、ヴォーカルでも披露することも。

テリーは、コンボでもビッグバンドでも。そして、リーダーになっても伴奏に回っても、どんな役回りでもこなせるオールマイティーのプレーヤー。
今回は、女性ヴォーカルの大御所キャロルスローンのお相手を務めたアルバムだ。
ジャケットの写真からも分かるように、ここではスローンのバックに回っているのではない。ヴォーカルも含めて、スローンとの互角に渡り合ったDuetプレーを披露する。
もちろん、素晴らしいトランペットのオブリガードを吹くこともあるが、ヴォーカルでも掛け合いを演じている、楽しいヴォーカルDuoの誕生だ。

トランペットを吹きながら、ヴォーカルでもDuoをやるとなると、あのサッチモとエラの共演、「エラ&サッチモ」のアルバムを思い浮かべる。
彼らもそれを意識したのか、エラとサッチモが歌った曲を選んでアルバム作りをしている。
実に、いい企画だ。
ベテラン2人の実に楽しげなDuoアルバム。
ジャケットの写真に偽りはなかった。

後期のConcordにはVocalのいいアルバムが多い。

1. I Won't Dance
2. Tenderly
3. Don't Be That Way
4. Can't We Be Friends
5. Gee, Baby, Ain't I Good To You
6. Autumn In New York
7. Let's Do It
8. Stars Fell On Alabama, The
9. Moonlight In Vermont
10. Blueberry Hill
11. Stompin' At The Savoy
12. When It's Sleepy Time Down South

Personnel:
Carol Sloane (vocals)
Clark Terry (vocals, trumpet, flugelhorn)
Bill Charlap (piano)
Marcus McLaurine (bass)
Dennis Mackrel (drums)

Concord CCD-4787




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