A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

男女のボーカルDUETといえば・・・

2007-07-26 | MY FAVORITE ALBUM
SWEET AND LOW DOWN / Jackie Cain and Roy Kral

クラークテリーとキャロルスローンのduetを聴いたら、無性にデュエットを聴きたくなった。デュエットといえば、やはり好みの“JACKIE & ROY”が思い浮んだ。
テリーとスローンのデュエットが自然発生的な掛け合いの妙とすると、ジャッキー&ロイは、反対にアレンジが施され計算され尽くされたデュエット。バックとの関係もしかり。2人のボーカルというよりは、コーラス、さらに声を楽器に見立てたジャズプレーとも言える。機械的といえば機械的だといえるし、洗練されているといえばそのとおりだし。
LHR的なところもあるが、独特の節回しはジャッキー&ロイの特長であろう。
ジャケットの写真を見てもおしどり夫婦ぶりは伝わってくるが、2人の歌いっぷりでは、「よそ行きの優等生」になってしまうのは止むを得ない。決して、軽妙で洗練されたものが悪い訳ではないし、それが好みなのだが。
テリーとスローンの後に聴くと、「もっとリラックスしたらどう?」と言いたくなってしまう。一度羽目を外して、二人で掛け合いをやったらどうなるのか興味津々だ。
昔、Charlie Venturaと一緒にやっていた時は、Bop vocalの溌剌とした雰囲気だったが。
いずれにしても、このジャッキー&ロイは聴くとすぐ分かる。one and onlyの特徴をもっているというのは素晴らしいことだ。

好きな曲であるMOUNTAIN GREENARYは、以前紹介した6年後の録音の「LOVE SICK」と基本的には同じアレンジ。
比較すると面白い。何が同じで何が違うか?

このアルバムはコロンビアに移籍しての作品だが、それにしても、この頃のコロンビアはよく大物アーティストを集めたものだ。マイルスにブルーベック、それにマクレーなどが続くが、ジャッキー&ロイも彼らの仲間入りということだったのか。
スタンダード曲中心に、メジャーレーベル特有の無難なアルバム作りをしているというとそれまでだが。アルバム作りまでが可も無く不可も無く優等生になってしまったのでは?
ジャズは、何か尖がっていたものが在る方が印象的だ。
せっかくの素材を生かすも殺すもプロデューサー次第ということになるのか?

SWEET AND LOW DOWN
‘S WONDERFUL
CHEEL TO CHEEK
THEY CAN’T TAKE AWAY FROM ME
HOLLELUJAH!
CHICAGO
MOUNTAIN GREENARY
EXPERIMENT
FUN LIFE
WINGIN’ WITH THE WIND
<personnel>
Roy Kral (p,vol)
Jackie Cain (vol)
Anthony Ortega (ai,fl)
Barney Kessel (g)
Larry Bunker (vib)
Al McKibbon (b)
Frank Butler (ds)

Recorded in Los Angels , February 23 , 26 ,1960
コメント
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