さて、茶色のうさぎと灰色のうさぎは考え方が違っていました。これは、とても大事なことで、首長と違い多方面から論点を明らかにするためには有効です。議員の数が少なくなればこの機能は損なわれます。また、数が多いと意見を集約することが困難になるので、ほとんどの議会では会派制を布いています。
本来、地域のことは政党などの国政にあまり左右されるべきではないかもしれませんが、会派はほとんど公党の影響を受けていたりします。
ここに地方議会における間接民主制の危うさが見え隠れしてきます。森の中でも茶色いうさぎと灰色のうさぎは、目的である子供うさぎのことはそっちのけで、それぞれの仲間を集め始めました。本来の目的ではなく威信をかけた単純な勝ち負けにすり替わってしまったようですね。
うさぎの森では子供の家族は結果が出ても何だか釈然としませんでした。政治的な思惑という黒いうさぎがいたのですが、とても隠れるのが上手で、ここには間接民主制の限界が見え隠れします。
さて、議会制度はいくら調査をして論点を明らかにしても、結局は数で決まってしまいます。これはこれでしょうがないことで、多数決でも結果は議会の意思となり、議員もそれを了としなければなりません。ですからポイントはそこまでのプロセスがどうだったかということになります。
もちろん、少数意見を尊重することはよく言われていることですが今回のポイントはそこではありません。議員は調査、質疑、意見、討論という流れの後に、議案を採決していきますが、うさぎの森の中では一体どういうことが起きたでしょう。
そうです。白いうさぎの登場ですよね。何と言ったのでしたっけ?
明日で最後になります。もうちょっとお付き合い下さい。