あの日、あの時
2011年3月11日 午後2時過ぎ
授業中だった 教室が波のように揺れた
大きな窓ガラスが音を立てた
初めての経験
自分の身の処し方がわからない
立場上、私が誘導しなければいけないのに
どうしたらいいのかわからない
避難経路を確認する
外に出るのが正解か
教室に残りじっとしているのが正解か
地面が揺れる 電線が唸る
恐ろしい経験だった
自分の身に天災がおきるはずがない
なんの根拠もなくそう思っていた
東京に出勤している陽祐は無事だろうか
バイトの面接に行くと言っていた沙織はちょうど駅に着くころ
小松菜農家にバイトに行っているお父さんはどうしただろうか
心配で心臓がつぶれそうだった
東京にいる陽祐が一番心配だった
沖縄で結婚をひかえていたあなたが一番心配だった
連絡がつくまでどんなにもどかしい時間を過ごしただろう
9年前
あなたはどんな気持ちであの日を過ごしたのだろう
ちゃんといろいろなことを話しておけばよかった
向き合ってとことんいろいろ話しておくべきだった
息子が何を考え、どんな気持ちだったのか
2011年3月11日 午後2時過ぎ
授業中だった 教室が波のように揺れた
大きな窓ガラスが音を立てた
初めての経験
自分の身の処し方がわからない
立場上、私が誘導しなければいけないのに
どうしたらいいのかわからない
避難経路を確認する
外に出るのが正解か
教室に残りじっとしているのが正解か
地面が揺れる 電線が唸る
恐ろしい経験だった
自分の身に天災がおきるはずがない
なんの根拠もなくそう思っていた
東京に出勤している陽祐は無事だろうか
バイトの面接に行くと言っていた沙織はちょうど駅に着くころ
小松菜農家にバイトに行っているお父さんはどうしただろうか
心配で心臓がつぶれそうだった
東京にいる陽祐が一番心配だった
沖縄で結婚をひかえていたあなたが一番心配だった
連絡がつくまでどんなにもどかしい時間を過ごしただろう
9年前
あなたはどんな気持ちであの日を過ごしたのだろう
ちゃんといろいろなことを話しておけばよかった
向き合ってとことんいろいろ話しておくべきだった
息子が何を考え、どんな気持ちだったのか