訪問看護ステーションジョジョ(株式会社THS&EK)のご案内

ジョジョは医療ニーズの高い人の訪問看護、療養通所(デイ)老人ホームをしています

老老介護

2014-12-14 21:38:37 | 訪問看護
老夫婦2人暮らし

足は浮腫み全身状態は年齢的に考えても
そう良くは無いと思われる90近い介護2の夫が介護5の妻を介護している。
易怒性があり前回入院した総合病院では医師や看護師を叩いたり物損もあったそうだ。

介入前
虐待と言われ訪問看護ステーションも何件か断られていた。
私は、みんなが受けないと言われる事例を良く受ける。
助けを求めている人を、こちら側の人間が拒否してはいけないと思うから
逃げては、いけないと思うから依頼があれば受ける事にしている。
でも私たちも人間、辛いと続かない。
だから二人対応、二人なら何とか逃げずに済むだろう。
一人対応では看護師が疲弊して断らざるを得なくなる。
私たちが断るような所は誰も受けないだろう。
続ければ必ず良い結果になるだろう・・・と思って

介入(数年前)
虐待であろうと逃げるつもりはなかったし
支えるために二人対応を提案した。しかし例がなかったのだろう。
「何で二人対応」と思われたのだろうか
市役所から、私たちの訪問看護時に見に来られた。
まだ始まったばかりの時。まだ夫が険しい顔をしている時。
しかし、みんなが困っている事例。
市役所の方に「ジョジョさんは頑張っている」と言って頂き
二人対応が認められたようだった。

対応困難時、私自身が看護師と二人対応で訪問。
穏やかになったころ他の介護ステーションのヘルパーさんと組んで二人対応にしてもらっった。
まるで儲けるために二人対応と思われている人が多いけど
正直、看護師の二人対応は、こちらには痛い。(一人づつの方が利益になる)

介入後
確かに青あざが時々見られたが
状況を聞くと「仕方ないかな」と思う事もあった。
いわゆる、わざとでは無い。
夫なりの介護を頑張っているが妻が噛んだりして思わず手が出る。
虐待、虐待・・・・と言われ夫の立場はなく、不安から苛立ち妻に当ると言うように見受けられた。
私たちは高齢の夫が夫なりの介護をしていると評価したせいか意外と早く受け入れられた。

冒頭のある総合病院の退院時カンファレンスの時も
介護度がオーバーするから
「何故二人で入らなければいけないのか。一人ずつならもう1回、処置に入れる」と
同じ看護職に言われた。
夫には易怒性があり自分たちも叩かれたはずなのだが
そんな現場に看護師を一人では出せない。病院と違う。誰もいない在宅だ。
私は職員も守らなければならない。
二人対応を死守した。
二人対応は看護師だけでなく介護者、介護される人すべての為に必要な事がわかってもらえない。
看護師が逃げ腰では利用者(夫)が不安になるのに
不安で虐待と言われる行為につながるのに
続ける事が利用者を守る事につながるのに

老々(だけではないけど)介護・・・大変辛いと思う。
介護する方も体が辛い。自分の事をする事だけでも偉いと思う。
それなのに一生懸命に介護している。
それなのに非難されては虐待にもなるかも知れない。
介護する人も支えなければ在宅でのケアは介護者も介護される人も辛いものになる。
そのためには時間と人がいる。



付録
今は二人対応で介護度がオーバーしていているが
夫は「ジョジョさんは外せない。ジョジョさんはオーバーしていても良い」と話している。
二人対応で看護師に余裕があれば夫の気持ちも聞いてあげられる。夫との世間話も大切なのだ。

先日、手違いで看護師が遅れてしまった。
ドア越しに大きな怒鳴り声が聞こえた。
市役所の人が来ていて対応されていた。
こんな時に限って市役所さん・・・でも看護師が訪問すると落ち着かれた。
市役所さんにも叱られる事も無く無事終えた。易怒性があるのだけど
二人対応する事ですべてが上手く行っている。

ご迷惑をおかけした方々スミマセン。