当たり前だけど、住む町や住む国によってスピード感の違いがあると思う。
ブラジルでの最初の3年間はサンパウロから内陸に600キロメートル入った人口1万2千人の田舎で暮らしたのだが、そのスピードは恐ろしく遅かった。
仕事をするスピードも、歩くスピードも、会話をするスピードも何もかも。
ものすごく牧歌的。
当時僕は東京でも比較的ゆっくりしたスピード感の葛飾区からこの地に移り住んだのだが、それでもスピードの違いにものすごく違和感を覚えた。
一般的にスピード感が早い所から遅い所に行くのは比較的楽だと思うが、その逆はかなり難しいと思う。
3年間もこの遅いスピード感の中で暮らし、僕は人として駄目になるんじゃないかと思った。と言うか、日本に再適応するのはかなり難しいと感じていた。
結局、この田舎町から人口140万人のポルトアレグレに移り住んだ訳だが、最初はやはりそのスピード感の早さを感じた。
仕事も早いし、人が歩くスピート、会話するスピードなど、何もかもがサンパウロの田舎町より早かった。
それでも、時々サンパウロに行ったりすると、サンパウロの町のスピード感を肌で感じ、ポルトアレグレは州都とは言っても所詮は田舎で、スピードが遅いんだなと改めて認識させられる。
こんなんだから日本へ帰って、東京駅や上野駅などに立ち寄ると、駅の構内を颯爽と歩く人達を見て、物凄くスピードの違いを感じる。
また、あのラッシュアワーの混雑ぶりなんかを目の当たりにすると、もう異世界の出来事にしか思えなくなる。
そして、このスピード感の中で僕が暮らすのはちょっと無理だなと思ってしまう。
人にはそれぞれ心地よいスピード感があると思う。
自分に合わない所で暮らし、体調や精神に支障をきたしたら元も子もない。自分を環境に合わせるのではなく、自分に合った環境を探し、そこで暮らすという発想もありだと思う。
もし今の環境に耐えられないのであれば、自分に合ったスピード感を提供してくれる町・国を探してみてはどうだろう。
ランキングに参加しています。
応援のクリックお願いします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます