日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

豚インフルエンザの影響で3週遅れで日本語大学公開講座2学期開始

2009年08月27日 09時18分11秒 | 日本語教育
 大学の日本語公開講座が始まった。豚インフルエンザのために、大学の授業開始が2週間遅れ、さらに生徒が直前まで申し込みをしないことから結局3週間遅れた。
 
 始まったのは僕が前期に受け持っていた初級4のクラスで、10人がそのまま続けてくれた。ありがたいことだ。一方、いつもは25人程度集まる初級1の生徒がほとんど集まっていない。漫画や日本料理にも生徒が集まっていないそうだ。
 
 昨年半ばからの世界同時不況下においても、生徒数は目立って減少することはなかった。果たして豚インフルエンザがそれほど影響を与えているのか、それとも単純に日本文化に対する興味が薄れているのか。その原因は定かではない。
 
 昨日は「みんなの日本語」第25課の授業を実施し、「もし~たら、いくら~ても」という仮定形を教えた。初級1のクラスと違って、原則的にポルトガル語で説明することはしない。単語レベルでポルトガル語を挟むことはあっても、説明はあくまでも日本語である。
 
 生徒はみんな勘のいい生徒ばかりなので、僕の教え方が悪くても理解してくれる。彼らは日常アニメなどを見て日本語を聞いてはいるが、日本人と話す機会は全くない。つまり、受身的な学習方法である。従って、授業ではせめて僕が唯一の日本語話者の練習相手としての役割を果たし、双方向的学習を提供できるよう心がけている。
 
 「お金がなくても、愛があったら、結婚します」とか、「愛がなくても、お金持ちだったら、結婚します」と言った例文を作ったら、生徒達は苦笑い。でも、無難な例文を出すより、インパクトのある例文を出したほうが、記憶に残りやすい。また、何よりもユーモアの感覚は授業において大事だと思う。
 
 久しぶりに大学で日本語の授業をして楽しかった。やはりこの商売はやめられない。楽しいことをして、いくらかでもお金をもらえる。世の中で、これ以上幸せなことは存在しないだろう。
 
 ただ、やはり初級1のクラスも是非やりたい。初級1の生徒はレベルがばらばらで、ゼロから始めるために、教師としては非常に苦労する。でも、生徒達は好奇心いっぱいだし、初めて会う生徒ばかりなので、楽しみもある。やりがいは大きい。
 
 地球の反対側で暮らしているブラジル人が、日本文化・日本語に興味を抱いてくれるというのは、一日本人として本当にありがたい。日本には今後も独特な文化を通じて、世界の中で異彩を放ち続けてほしい。

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