ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

18.アセスメント

2017年10月29日 | 強度行動障害
注)これは私が由紀子の事を理解するための勉強の記録です。
私は専門家ではありませんので、間違った解釈をしている場合があります。
ご理解の上お読みください!


久しぶりに本を読むことができました。
今日から「アセスメント」についての勉強です。


由紀子が新しい福祉サービスを受けるときには
毎回、日常の事について聞き取りがあります。


それがアセスメントとなって
支援計画につながっていくのだろう・・・

と、言うぐらいの知識はありましたが
アセスメントとはどんなものなのか
詳しい事は知りませんでした。


最初はこの項目については
施設ですることなので
家庭では必要はないのかもしれないと思って
飛ばそうかとも思ったのですが

本を読み進めているうちに
聞き取り調査の時に
施設側は何を聞きたいのかを知るために
親も内容を理解しておいた方が
いいのかもしれないと思いました。



「アセスメント」とは
「評価」や「実態把握」の事です。


アセスメントの基本的な情報は
自閉スペクトラム症とか知的障害というような
医学的な診断名
障害支援区分とか療育手帳の情報です。



障害支援区分・・・区分には1~6まであって
数字が大きいほど手厚い支援が必要ということです。


療育手帳・・・知的障害のある人が
支援を受けやすくするために
その判定を証明するものです。
B2、B1、A2、A1の順で判定が重くなります。


由紀子は区分6で
療育手帳はA1
自閉スペクトラム症の中でも
最重度ということになります。
(;^_^A アセアセ・・・



この情報は、私たち親もまず最初に
支援をしてくださる人たちに伝えます。

本当に基本中の基本ですね!?
d(ー.ー ) ネッ




でも、区分にしても療育手帳の判定にしても

同じ判定であっても
言葉を話す人もいれば、
全く話せない人がいたりして
みんなが同じというわけではありません。

それぞれ違う生活の困難さを持っていて
必要としている支援も違います。


だから、この情報だけでは
本人のアセスメントを取るには
情報が少なすぎるということです。



なので、対象者に必要な支援に
直結する詳しい情報を得るための方法が

①フォーマルなアセスメント
知能検査や発達検査、社会適応といった
標準化された各種検査

②インフォーマルなアセスメント
インタビューや行動観察によって得られる情報
その人の「興味関心」「得意/苦手なこと」
「生活習慣」などの情報



私たちがいつも聞き取りをされているのが
インフォーマルなアセスメントってことですね!!
(⌒^⌒)b なるほど



この情報をもとに
「分かりやすい言葉かけ」や「意思表出の理解」
「興味関心に基づいたコミュニケーション」が
可能になるということです。



このような関わり方は
家族ならば一緒に生活する中で
自然に出来上がっていくと思うのですが

福祉サービスの現場では
たくさんの支援者がかかわることになるので
支援者間での共通理解と連携が必要です。

その為にもアセスメントは必要ということになります。


そして、テキストには
福祉現場のアセスメント情報は個人的なものであり
「守秘義務」「説明責任」「情報管理の徹底」などの
アセスメントの倫理を守ることが大切だと書いてありました。


今日はここまで!!



この本を使って勉強をしています。


行動障害のある人の「暮らし」を支える 第2版:
強度行動障害支援者養成研修[基礎研修・実践研修]テキスト


=END=
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17.ワークシステム

2017年10月21日 | 強度行動障害
注)これは私が由紀子の事を理解するための勉強の記録です。
私は専門家ではありませんので、間違った解釈をしている場合があります。
ご理解の上お読みください!



今日は構造化の中の
ワークシステムについてです。

ワークシステムというのは
今からやる活動について
「何をするのか」
「どのようにするのか」
「どれだけするのか」
「終わったら次に何があるのか」
を伝えるためのものです。

分かりやすい例が書いてありました。

「料理のレシピ」です。

(o・。・o) あっそっか


そう言われれば
私たちの生活の中には
たくさんのワークシステムが
使われていますよね?


私は手芸が好きなのですが
手づくりの本って
完全にワークシステムの本です!


紙に書かれた説明や図を見ながら
その手順通りに進んで行けば
曲りなりにも作品は出来上がります。


このワークシステムを使って
自閉スペクトラム症の人たちの作業を
効率的にするということです。

テキストでは

3段ボックスを使って
上から順に入れてある課題を済ませて行って
最後の段に入っている課題をやれば終了!

と言うようにセッティングをするという
例が書かれてありました。

他にもいろんな例がありましたが
どれも、紙に書かれてあるよりも
分かりやすいように

実際に作業をするものを手に取れば
どれくらいの量を作業すればいいのかが
分るようになっていました。


どの工夫を見ても
自閉スペクトラム症の人へのワークシステムで
一番大事なのは
「終わりが見える!」
ということなのかもしれないと思いました。

テキストにも
「時計が読めなかったり、
時間を量として理解できない場合には
終わりを伝える際に
課題の量で示すようにするのか効果的」
と、書いてありました。


私たちも終わりの見えない作業は
つらいですよね?!



それに、以前読んだ


続 自閉っ子、こういう風にできてます!―自立のための身体づくり

の中で自閉スペクトラム症の当事者である
藤家さんは

「疲れが自分で分かりにくい事を理解しておく」
という項目で

作業をする時に、「疲れたら休んでね」といわれるけれど
自分で疲れていると気が付かないので
集中できる時間、目いっぱい作業を続けてしまう。


と書かれていました。

以前は、そんな自分の特性が解らなくて
作業が終わった後、寝込んでしまう事も
多かったそうです。


知的障害が無くて
もちろん時計も読める藤家さんでも
そんな事があるのですから

行動障害があるような
自閉スペクトラム症の人には
ワークシステムは必要ですよね?!



由紀子もぬり絵をさせた時に
完成に4時間もかかる塗り絵を
途中で休憩もせずに
ずっと塗り続けてしまったという
エピソードがあります。
続・パズル塗り絵

この時も、
「どれだけするのか」
の見通しがつくような
ワークシステムを
作っておけばよかったのかもしれないと
思いました。




この本を使って勉強をしています。


行動障害のある人の「暮らし」を支える 第2版:
強度行動障害支援者養成研修[基礎研修・実践研修]テキスト


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16.スケジュールの構造化

2017年10月18日 | 強度行動障害
注)これは私が由紀子の事を理解するための勉強の記録です。
私は専門家ではありませんので、間違った解釈をしている場合があります。
ご理解の上お読みください!


今日は構造化の中でも
由紀子の特性に一番効果的な
スケジュールの構造化についてです。


スケジュールの構造化というのは何なのか?

それは、今の活動が終ったら
「次に何があるのか」を
分かりやすく伝えるということです。


私は昔、学習会で
「先の見通しをつける」という
言葉で学びました。


スケジュールの構造化をする時に
伝えるべき情報は

①いつするのか
②何をするのか
③どこでするのか
④誰とするのか
⑤いつ終わるのか
⑥終わったら次に何があるのか

私たちは誰しも、この情報がわかったうえで
生活をしています。

自閉スペクトラム症の人の中で
「次に何をするんですか?」というような
質問ができない人たちは

次に何が起きるのかわからないまま不安になり、
その不安と闘いながら生活をすることになります。

安心して生活をする為に
支援する人たちは
きちんと情報を伝えて
あげるべきなのだと思います。




由紀子の場合は
一カ月の予定を書き込んだカレンダーを
パソコンの横に貼ってあります。

書いてあるのは

ショートステイの日
デイサービスがお休みの日
音楽療法
プール
病院の日

ぐらいです。

説明をしてやるわけではないのですが
由紀子はそれを見て
だいたいの一か月の自分のスケジュールを
把握しているようです。




デイサービスでは
その日の活動を
ホワイトボードに書いて
由紀子に渡してくれて

活動が終わるたびに
由紀子が一つずつ消して
全て消し終わったら
家に帰るということになっています。


時々、やりたくない活動があると
勝手に自分で消してしまったり

書いてある活動よりもやりたい活動があると
勝手に自分で書きなおしたりして
職員さんを振り回しているようです。(笑)

先日の支援検討会の時に
ホワイトボードでの
スケジュールの提示の仕方をどうするか
検討中だとおっしゃっていました。

申し訳ない!!
(´~`ヾ) ぽりぽり・・・



もう一つ、由紀子の支援に必要なのが
いつもと違う活動をする時のスケジュールです。


これは小学校5年生の時に
担任の先生が作ってくれたスケジュール表です。

初めて卒業式に在校生として参列する時に
落ち着いて座っていられるように
作ってくださいました。


由紀子はこの表をずっと握りしめ
確認をしながら最後まで頑張りました。

この時に、スケジュールを伝えることの
大切さを実感した母です。



それ以来、我が家では
休みの日に外出する時などは
一番・・・・
二番・・・・
三番・・・・
と、由紀子に
家を出て、帰ってくるまでのスケジュールを
伝えるようにしています。

長くなる時には紙に書きますが
短いものは言葉で伝えるだけで
大丈夫になりました。



以前、デイサービスへの送迎方法が
変更になった時には
絵の入った手順表で
由紀子に説明をしたこともありました。(笑)

たかがバッグ!されどバッグ!

母の下手な絵でも
理解してくれる由紀子さんは
エライ!!(笑)


このように、由紀子の生活には
スケジュールは欠かせないものです。


自閉スペクトラム症の人は
それぞれ特性が違うので
その人に合った方法で
分かりやすくスケジュールを伝えることが
大事だと思います。

本のまとめには

支援する側が知っておきたいと思う情報は
支援を受ける側も知りたいものです。
その人に分る方法でスケジュールを伝えていくことが
見通しを持てる生活につながっていきます。

と書いてありました。


今日はこの辺で・・・


この本を使って勉強をしています。


行動障害のある人の「暮らし」を支える 第2版:
強度行動障害支援者養成研修[基礎研修・実践研修]テキスト


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15.構造化について

2017年10月15日 | 強度行動障害
注)これは私が由紀子の事を理解するための勉強の記録です。
私は専門家ではありませんので、間違った解釈をしている場合があります。
ご理解の上お読みください!




しばらくお休みしていましたが
今日から勉強を再開します。

前回から
環境を整えることの大切さについて
学んでいますが

今回は「構造化」についてです。


「構造化」と言えば
TEACCH(ティーチ)プログラムですよね?!

私も由紀子が小学生の頃に
勉強をしました。

ただ、このプログラムを
本格的に取り入れようとすると
とても難しくて大変だったので

由紀子に使えそうなことだけを
「いい所どり」して生活に
取り入れてきました。


ここで改めてお勉強です。



まずは「構造化」とは何かというと
自閉スペクトラム症の人の周囲の環境を
分かりやすくするということです。


まずは
※物理的な構造化

視覚的にその場所とその場所での活動を
理解しやすくすることということなのですが・・・・


たとえば、ワークスペースと休憩のスペースは
完全に違う場所にするとか

集団が苦手な人の活動の場所は
つい立やパーティションで仕切って
隣の人が気にならないようにする


と言うように
目的ごとにスペースを決めるというものです。


確かに場所の目的が分かりやすくすることで
自閉スペクトラム症の人は
落ち着いて活動ができることは理解できます。


でも、そのスペースを確保するのは
なかなか難しいですよね?!



テキストには、スペースの問題が
ある時には

活動によって机の位置を変えたり、
テーブルクロスの色を変えたりすると
書いてありました。



でも・・・、
やっぱり家庭ではむずかしいかも!!
( ̄ェ ̄;)



我家は転勤族だったので
由紀子を連れて何度も引っ越しをしました。

その度に、環境が大きく変化して
由紀子にとっては大きな負担だったと思います。

構造化とはかけ離れた環境を
強いてしまって・・・
申し訳なかったです。


でも、生活をして行く為には
これは避けられないことでした。


だから、むずかしいんですよね?!
┏(_ _;)┓ガックリ




そんな環境で育ったせいか
由紀子は活動の場所へのこだわりは
それほどないのですが

ただ、必ず必要なのはテリトリーです。


大きなスペースが必要と言うわけではなく
集団の中でもいいので
ここが「由紀子の座る場所」と
はっきり決められた場所の事です。


家庭では食卓の一角に
由紀子のテリトリーがあって
その場所にしか座らないし

自分が居る時には
他の家族がその場所に座ることを許しません。


由紀子はこの場所で
食事も趣味の活動もやります。



それと、もう一か所
由紀子のパソコンの前もテリトリーの
一つですね!(笑)





デイサービスでのテリトリーは
テレビの前の椅子です。


寝てるし!(笑)


活動以外はこの場所に座っています。

今は椅子が違っているし
場所も微妙に違うのですが
それでも大丈夫!!

ただ、ここが「由紀子の場所」と
はっきり決めてもらわないと
落ち着かなくてパニックになります。


今のデイサービスに通いだして
由紀子が落ち着いてきたのは
そのテリトリーが確保されたのも
大きな要因の一つだと思います。


今日はここまでにして

明日は由紀子が構造化の中で
一番活用している
「スケジュールの構造化」を勉強します!



この本を使って勉強をしています。


行動障害のある人の「暮らし」を支える 第2版:
強度行動障害支援者養成研修[基礎研修・実践研修]テキスト


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14.環境について

2017年10月06日 | 強度行動障害
注)これは私が由紀子の事を理解するための勉強の記録です。
私は専門家ではありませんので、間違った解釈をしている場合があります。
ご理解の上お読みください!


環境の整備や調整についての勉強です。

この章の冒頭に
面白い例が書いてありました。


要略して書くと

私たちが慣れ親しんだ場所にいるときに
突然、停電になって真っ暗闇になって
その闇の中を移動をしなければならなくなったら・・・

慣れた場所であっても
私たちは、いろんな物にぶつかり
不安や恐怖に襲われて
床に這いつくばってしまうかもしれない。

その時に、普通に歩ける人がいるとしたら
それは、視覚障害のある人だろう!

環境が変わってしまうと
今まで大変だと言われていた人の障害が
無くなってしまう。

そして、環境が変われば
誰でも障がい者になる。

つまり、環境によって障害は変化をする!というお話です。



納得です
(゚ー゚)(。_。)ウンウン


行動障害の人の戸惑う環境は

周りが伝えようとしていることが
理解できないという環境

何をどうすればいいのかわからない環境


環境も障害を生み出している要因の一つだという事です。


この後、テキストには図や計算式などを使って
詳しく説明があるのですが・・・

その図を見ながら読むと
「なるほど~~!」って思うのですが
図が無いと私にはまとめられない!
(´~`ヾ) ぽりぽり・・・


ポイントだけを書きます。

1.環境が障害を生み出している要因の一つである。
2.環境を整えるためには、障害のある人の特性や力、
 何に困っているのかについて知る必要がある。
3.本人の生活の質の大きさは「本人の持っている力」
 「環境から引き出される力」「周囲の理解」によって
 大きくなったり、小さくなったりする。

ということです。


由紀子に当てはめて考えてみたら


由紀子が強度行動障害の症状を悪化させたのは
学校生活中だったのですが
とにかく行事が苦手でした。

特に特別支援学校の高等部は
実習などが長期で行われます。

由紀子には校内実習しかさせなかったのですが

ある日、教室に行くと
机の配置などが作業用に変えられていて
どこに自分の荷物を置くのか
どこに座ればいいのかわからなくて
戸惑って荒れていました。

しかも、スケジュールは大幅に変更されて
何をすればいいのかわからず不安で大荒れ!

家に戻ってからも
不安定で大変な毎日でした。


そして、やっと慣れた頃に
作業実習は終了!
(* ̄□ ̄)ガーン


翌日、教室に行くと
机がまた違う配置になっていて
スケジュールが変わっている。
(((; ̄∇ ̄)~((((;_△_) コケッ


ただ、元に戻しただけなのですが・・・

由紀子にとっては
元に戻るのも、環境の変化なのです。


作業実習だけでなく
運動会の練習が始まったり
宿泊学習の事前学習が始まるだけで
由紀子のスケジュールは
大きく変化します。

たぶん、その度に
説明を受けているはずなのですが
由紀子には理解できていなくて
いつも突然起こる
環境の変化だったと思います。


これが短いスパンで繰り返されるので
由紀子には大変な毎日だったのでしょうね・・・


先生方も、由紀子の為に
いろいろ手を尽くしてくださいましたが

たくさんの生徒がいる学校では
配慮にも限界がありました。


あの時、環境を変えるために
退学を選んだのは正解だったと思っています。


退学後は生活介護の施設に通所を始めました。

その生活は変化の少ない生活で
由紀子にとってはホッとする場所だったと思います。


それでも、その施設にも
運動会や遠足などの行事がありました。

学校とは比べ物にならないほど
緩やかな行事でしたが
やはり由紀子には負担だったようで
自傷行為は続いていました。


その後、眼を患って
現在の施設に移ったのですが

今の施設には行事はほとんどなくて
毎日が淡々と過ぎていきます。

施設では由紀子の特性を理解してもらって
いろいろ配慮をしてもらって
由紀子の大切な場所になっています。


それでも、時々暴れますけど・・・(笑)

以前とは比べ物にならないくらい
落ち着いたと思います。

やはり、環境は大切だと
痛感しています。


由紀子は、環境のほかに
PMSや気圧などの影響で
不安定になるので
完全に落ち着くのは難しいと思います。

これは・・・どうしたらいいのやら!!
┐( -"-)┌


淡々とした生活についてですが・・・

由紀子の精神科の主治医が
昔、話してくれたことなのですが・・・

自閉スペクトラム症の人が
毎日同じことを繰り返して
行事も何もない生活をしていると

「刺激も何もなくて可哀そうだ!」

と、いう人がいるけれど

その淡々とした生活が
自閉スペクトラム症の人には
とても快適で落ち着く環境だったする。



その言葉を理解できたのは
由紀子が強度行動障害になってからでした。
( ̄ェ ̄;)


過去の日記にも
環境について書いた物があったので
良かったらこちらも読んでみてください。

施設見学


この本を使って勉強をしています。


行動障害のある人の「暮らし」を支える 第2版:
強度行動障害支援者養成研修[基礎研修・実践研修]テキスト



=END=
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