ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

聴こえる

2002年11月20日 | ゆきちゃんの日記
今日は夏休みに取った脳波の検査の結果を持って
地元の公立病院へ行きました。

夏休みに撮ったものをなんで今ごろ・・・

と思うでしょうが、話せば長い・・・ので省略!(笑)

授業を抜け出して病院へ行ったのだけど、
小児科に近づいた途端に耳押さえが始まりました。

^( ̄. ̄; )( ; ̄. ̄)^ キョロキョロ 

何?何が聴こえるの?

私にはいつもの病院のざわめきしか聞こえてきません。

耳を押さえていると私の声も聞こえないみたいです。

(それほど強く押さえているのですよね・・・)

この状態では話すときは
頭に口を近づけて話さなければなりません。

母   「何が、聴こえるの?」

由紀子 「アンパンマン!が聴こえる」



急いで小児科の待合室を覗くと・・・

なんと!確かにビデオで流れていました。

アンパンマン!(O_o)WAO!!! 


でも、由紀子のいる場所に戻ると私には何も聴こえません。

いつもそう!

私が気が付かないうちから由紀子の耳押さえが始まる。

すごい感覚です。


仕方なく由紀子だけを小児科から離れた
会計の待合室で待たせて
私だけ小児科の呼び出しが聞こえる場所で待つことにしました。



そこでも耳押さえをしている由紀子。

私には何も聴こえないのに…。


1時間近く待ってやっと由紀子の順番が来ました。

由紀子は耳を押さえたまま診察室へ入りました。

この先生は月に一度、
本土の大学から派遣されてくる脳神経の専門の先生です。

診察に来るたびに違う先生がいます。

だから由紀子のことはほとんど知らない。


ずっと耳を押さえている由紀子に看護婦さんが
「どうしたの?」と声をかけてくれました。

でも、由紀子は耳を押さえていて聴こえないので、
代わりに私が『アンパンマンがここまで聴こえるらしくて!』と答えました。


私の説明でいつも接してくれている看護婦さんは解ってくれたのだけど・・・

脳波の結果を読んでいた先生が一言


「なに?幻聴でも聴こえるんですか?」


その言い方にむっとしました。

聞きかじりで人にものを言わないで!(心の叫び!!)

「違います。・・・<説明>・・・」


それでも今一解らない感じの先生・・・

自閉の専門家ではないし、
それほど付き合う先生ではないので、
それ以上は説明してやらなかった。


結局、聴診器を当てる事もなく、

診察は終了。

これなら由紀子はつれてこなくてもよかったのに!

(――;)

ずっと押さえていたので耳は真っ赤になって…。

かわいそうな事をしてしまいました。


耳押さえは自閉症の人には珍しい事ではないのに、
医者でも専門でない人はわからない事が多い!


熱心に聞いてくれる先生もいるのだけど、

今日の先生は・・・。

だから、自閉症の人は
生きていきにくいのだと思わずにはいられませんでした。


自閉症は・・・

小さい頃は小児科の中の発達小児科が診てくれます。

ここで、最初の自閉症の診断をもらう事が多いのです。

その後は、精神科にかかります。

私は、先のことを考えて
小学校入学の時から精神科の先生に
主治医になってもらっています。

思春期には自閉症の症状が強くなる事が多いと言われているのだけれど、
由紀子にもその兆候がいろいろ出始めています。

でも、これは一つずつ受け止めていくしかないと思っています。

=END=
コメント
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