ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

「自閉症の君との日々」

2017年03月28日 | ゆきちゃんの日記
由紀子はPMS の末期で
不眠やイライラが目立ってきました。

時には突然
泣き出してしまう事もあります。

それでも、デイサービスでは
決められたスケジュールを
頑張ってこなしているようです。

PMS終了予定日は31日
あと少しです。


お題の「自閉症の君との日々」とは
24日にNHKで放送された
東田直樹さんのドキュメンタリーです。
「自閉症の君との日々」


番組表で偶然に見つけて録画をしたのですが
なかなかゆっくり観る時間が無くて・・・

というか
観る心の余裕が無くて・・・
今日、やっと再生ボタンを押すことができました。

この手の番組を見るのには
けっこうエネルギーがいるんですよ!(笑)



東田直樹さんは
「自閉症の僕が跳びはねる理由」の著者です。

自閉症の僕が跳びはねる理由

2014年に放送された番組の
「君が僕の息子について教えてくれたこと」も
観ましたが

3年間で東田さんがすごく成長していて
ビックリしました。

そして、今回の番組の中で
彼が発信した言葉の一つ一つが
とても強く心に響きました。



彼は会話ができなくて
湧き上がる衝動を抑えることができません。

急に走り出したり、飛び跳ねたりするし
突然、意味もない言葉を言ったり
奇声を発したりもします、

一見すれば知的障害を伴う
重度の自閉症者です。


でも、彼の内面には
私たちが計り知れない
知性と感性が存在しています。


文字盤を使って
会話をすることを習得して

パソコンで文章を打ち
自分の気持ちを外へ発信することが
できるようになりました。

今は自閉症の作家として活動をしています。




私は以前から
由紀子の中にも同じような物が
存在しているような気がしていました。

もちろん、東田さんのように
高い知性ではありませんが・・・
(⌒-⌒; )


イメージとしては
由紀子の中には
厚い壁に囲まれた箱のようなものがあって
由紀子の心や頭脳は
その箱の中に閉じ込められている・・・


その箱には小さな穴が開いていて
由紀子が興味を持った情報だけが
その穴を通って出入りをしている

穴はとても小さくて
入ってくる情報も限られているけれど
中から見える外の世界の風景も限られている!

そんな感じです!!


でも、箱の中には
知性と感性が存在して
興味のある情報処理はすばやくて
習得するのも早いんです。


私も、由紀子がパソコンを
使えるようになった時に
文章で気持ちを表現できるかもしれないと
思いましたが

残念ながら
由紀子は文章を作ることが
できませんでした。




東田さんの本の中に

「何かしでかすたびに謝ることもできず、
怒られたり笑われたりして、
自分がいやになって絶望することも何度もあります。

僕たちは、何のために人としてこの世に生まれたのだろうと、
疑問を抱かずにはいられません。

側にいてくれる人は、
どうか僕たちのことで悩まないで下さい。
自分の存在そのものを否定されているようで、
生きる気力が無くなってしまうからです。

僕たちが一番辛いのは、
自分のせいで悲しんでいる人がいることです。」



という文章があります。

そして、今回も番組の中で

「周りを不幸にしているかもと思う事が一番悲しい」

と、言っていました。



由紀子がパニックになって
私に殴りかかった後

我に返った時に
殴ったところをさすりながら
「ごめんなさい!」といったり

他人に暴力をふるったことで
自分を責めて
その事でさらにパニックになる姿が

東田さんの言葉に重なって
胸が苦しくなりました。



他にも、
由紀子もそう思っているのかもしれないと
思われる言葉があって・・・・

たくさん考えさせられました。




私の今までの
由紀子への対応は間違っていなかったのだろうか?

由紀子の人としての尊厳を
きちんと守ってやっていただろうか?


あまり自信がありません!




もしかしたら、箱の小さな穴から
私たちの事を見て
言葉にすることができない
苛立ったり、悲しみを感じているのかもしれません。



番組のディレクターは
東田さんと出会った後に
癌になって闘病をしているのですが

番組の中で東田さんに

「僕の人生にとって前を向いて生きるために
大切な事を教えて欲しい」

と、いいます。


それに対して東田さんは

「人はどんな困難を抱えていても
幸せを見つけ、生きることができる。」

と、答えます。


私の中で
いろんな思いが交錯して
涙が出ました。




そして、番組の最後の言葉は


「自閉症と僕を切り離して考えることはできません。

僕が自閉症でなければ
きっと今の僕は無いからです。

僕たちは、
かわいそうだとか、気の毒だと
思われたいわけではありません。

ただ、みんなと一緒に生きていきたいのです。」




きっと由紀子も
同じように思っていると思います。



今日はいろんな思いが
胸の中に湧き上がってしまって
長文になってしまいました。

それでも、まだきちんと書ききれません。


でも、最後まで
読んでくださってありがとうございました。


=END=
コメント (3)
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