ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

記 憶 (自閉症の特性50)

2017年04月01日 | 自閉症の特性
先日、100均に行った時に
こんなものを見つけました。

簡易織り機です。

これは由紀子にぴったりだと思ったので
すぐにお買い上げです。(笑)

由紀子は特別支援学校の中学部の時は
3年間、「さおり班」で作業をしていました。

細かい作業が得意な由紀子は
素敵な布をたくさん織っていたんです。


PMSも終わって
今日は朝からご機嫌だったので
準備をして由紀子にやらせてみることにしました。


最初に見た時に
すぐに折り機だと分かったようで
嬉しそうにしていたので
母が手伝いながら始めたのですが・・・


何度かシャトルをくぐらせた所で
急に顔色が変わって
母に殴りかかってきました。

バキ!!( -_-)=○☆( >_<)アウ!



何が気に入らなかったのか解らなくて

「イライラするのならば、
もうやめようか?!」

と、言ったら
涙目になっていて

「やるの!」

と言って続けようとします。


ならば・・・と、
始めると、また拳を振り上げてきます。


やめることも、やることも
できない状態になってしまって・・・


母もイライラして怒鳴りたくなった時

由紀子の手が震えている事に気が付きました。


そして、顔を見るとすごく緊張していました。

( ̄□ ̄=)ハッ!


一瞬、てんかんの発作かと思ったのですが
シャトルを動かす手は
正確に動いているし

目もしっかりしていて
母の視線に見つめ返してきたので
たぶん違うと思います。



もしかして、また過去の記憶が
蘇ってきているのかもしれない?!


自閉症の特性(記憶について)


織物をさせたことで
中学部の頃の記憶の扉が開いて
たくさんの情報が一気に溢れ出して
来たのでしょう?!




「トントンして!」
とか、なにかブツブツ言いながら
シャトルを通しては
興奮して机を叩いていました。




しまった!!
( ̄ェ ̄;)



すぐに止めさせたかったのですが
強制終了をすると
いつまでも気持ちを引きずってしまいそうなので

「あと3回、シャトルを通したら
完成で~す!」

と、宣言をしてストップを掛けました。


そして、急いで糸の始末をして
作品を整えて・・・



5センチ四方ぐらいの布が出来上がりました。

「すごく上手に織れたねぇ~?!
フワフワできれいだぁ~~!」
スゴイスゴイ (*´▽`V=人☆パチパチ

と、褒めちぎって終わりにしました。
(○´д`A)フキフキ




その後、由紀子は
1時間ぐらい顔にタオルを乗せたまま
コタツで横になって動きませんでした。


きっと頭の中が
ぐちゃぐちゃになってしまったのでしょう。




由紀子は高等部を一年で退学しています。

どうしても高等部の生活に慣れなくて
パニックの連続で・・・
辛い思いをいっぱいしました。

だから、学校生活の思い出は
楽しい物ばかりではないんです。



その記憶が一気に蘇ってきて
処理ができなくなってしまったのだと思います。


まさかこんな事になろうとは・・・

ごめんよ~~~!
(;___;)ウルウル





さいわい夕方には落ち着いて
また笑顔で過ごせるようになりました。
ε-(^、^; ほっ




でも、さおり織を3年間やっていたので
シャトルを通すのも上手でした。

そして、出来上がった作品も
小さなものですがきれいでした。


きっとこの記憶の嵐を乗り越えれば
また織物ができるようになると思うのですが

100均で買ったような簡単な道具の為に
乗り越えさせるのは
あまりにも可哀そうなので

道具は押入れの中に
しまっておくことにします。


久々に冷や汗の出るような
出来事でした。
(;^_^A アセアセ・・・


=END=
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