ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

記憶について(自閉症の特性19)

2009年06月16日 | 自閉症の特性
由紀子の自閉症の特性の中には「フラッシュバック」と言う現象もあります。
6月12日の日記にも最近、フラッシュバックが起きているような様子が見られると書きました。

本当はここでフラッシュバックについて書こうと思ったのですが、
その前に、由紀子の記憶について書かなければ、
なぜフラッシュバックが起きるのかが解かりにくいと思ったので、
まずは、記憶について書こうと思います。

自閉症の人は記憶力がいいと、よく言われますが、
専門家の中には、
自閉症の人の記憶について、
「忘れられないという障害」
だという方がいます。

自閉症のみんながそうなのかどうかはわかりませんが

由紀子を見ていると、そうなのかもしれないと思うことがあります。


今でも、保育園時代のお友達や先生の名前を口にしてみたり・・・・、

小学校一年生のときに、教材として使っていた
エリックカールの絵本の内容を正確に暗唱することができます。


そんな、楽しい記憶ばかりがたくさん残っていくのならば、
何も問題はないのですが・・・。

生きて行く途中には、忘れてしまった方が幸せな記憶だってありますよね・・・・


そんな記憶も、由紀子の中にはしっかりと残っています。

その記憶がよみがえってくるのがフラッシュバックです。


でも・・・
この忘れられない記憶の弊害は、フラッシュバックだけではありません。


全てのことを覚えていると言うことは、
頭の中に莫大な量の情報が残っていくと言うことですよね・・・・

その情報の処理が由紀子を苦しめることもあるんです。



・由紀子は再会が苦手です。


転勤などで、大好きな人とお別れをした後、
予告もなしに突然、どこかで再会をしたりすると、
由紀子は大きなパニックを起こして、泣き叫びながら逃げ出してしまいます。

一回は、長崎のスーパーで小学校時代の先生とバッタリ会ったのですが、
私がその先生に気が付くまえに、由紀子が逆方向へ走り出してしまい
危うく見失ってしまうところでした。(汗)


相手が大切な人であればあるほど、再会は大変なことになってしまいます。

これも、過去の記憶の処理の問題だと思います。



・由紀子は過去の場所に戻ることが苦手です。


五島から長崎へ引越しをして2年目!

五島の私の実家に帰省したときのことです。

玄関から居間へ入った途端、
由紀子は四つんばいになって、畳に頭を押し付けたまま
顔が上げられなくなってしまいました。


転勤をするまで、毎日のように遊んだ実家でした。
その記憶が由紀子を押しつぶしているようでした。


10分ほどして、何とか頭を上げることはできましたが、
その後も、何も食べることができず・・・
表情もうつろのまま・・・・

あまりの姿に、私はその日のうちに由紀子を連れて帰ってきました。

それ以来、由紀子は五島に帰っていません。


どうして、こんなことが起きるのか・・・?

その答えらしきものは・・・・次のページで!!

記憶について2(自閉症の特性20)
==つづく==
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 同級生が実習生 | トップ | 記憶について2(自閉症の特性... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

自閉症の特性」カテゴリの最新記事