「青い鳥」は予告なしにモンゴル草原の遊牧キャラバン上空に現れ、空をよく見上げるパールに最初に発見されたとし、今回は久しぶりに八路和提(パールワティー)のブログとして書きます。
ーー 今日は私たち亡命者キャラバンにとって特別な1日になりました。
それは今世界の注目を集めているチベット革命軍から、「戦いの女神カーリー」が我々の元に使者として送られて来たからです。
1日はいつもの通り、夜明け前から馬や牛の乳絞りで始まり、それが終わって空が青く澄み渡って来る頃でした。
上空で大きな「青い鳥」が旋回しているのに最初に気付いたのは、寝っ転がって空を眺めるのが好きな私でした。
私が手を振ると、「青い鳥」は音もなく滑空して側に降りて来ました。
私の回りには子供たちも多く居りましたが、みんな少しも怖がらず、少女が降り立った所へ駆け寄って行きました。
この黒い肌の少女にはみんなYoutubeで見覚えがあり、子供たちは驚きつつも片言の英語で彼女を歓迎します。
黒肌の少女はしっかりした中国語で挨拶しリタメイと名乗って、私たちと協力関係を結びたいと申し出ました。
私は実は以前から、「戦いの女神カーリー」として中国軍を相手に戦う彼女をYoutubeで観てから、こうして手を結ぶ日が来るコトを予感していました。
それはインドの神話でドゥルーガ、パールワティー、カーリーが三位一体の女神として描かれている為で、たまたま現代でその渾名を授かった3人には、いつか結束する日が来ると信じていました。
リタメイは一晩中飛び続けて来たのでとても疲れており、まずは羽を休めて貰うコトにします。
永らく戦場で戦って来た彼女は、動物と子供たちに囲まれて安心した様で、ゲルの中で馬乳酒のもてなしを受けると直ぐに眠ってしまいました。
リタの寝顔はまだあどけない少女のそれで、彼女がチベットでの革命をあそこまで発展させた張本人だとはとても信じられなかったのですが、起きてからじっくりとチベットでの話を聞きましたので、次回はそれについて書きます。 ーー