ディランの歌から続けてタイトルを取ったので、3本目に一番有名なタイトルで締めます。
この歌はジョーン-バエズが日本語でカバーしていて、かなりオリジナリティがあります。
ここではサビが「いいかい坊や お空を吹く 風が知ってるだけさ」と唄われており、「the answer my friend, is blowin' in the wind, the answer is blowin' in the wind」に比べるとシブ味はありませんが、優しくてのびのびとした感じが好感持てます。
バエズはディランと付き合っていたコトもあり、「ローリング-サンダー」ツアーではずっと一緒に唄っていました。
その時の「Blowin' in the wind」が個人的にはサイコーかと思え、あとはスティービー・ワンダーのソウル-バージョンも好きです。
生まれつき盲目の黒人歌手による「風に吹かれて」はとても味わいがあり、この反戦歌は時代を超えて、音楽のジャンルも超えて歌い継がれています。
それはいつまで経っても地球上から戦争が無くならないからで、その原因は「どれだけ耳があれば 泣く声は聴けるの」とバエズがたどたどしく歌ったように、嘆き悲しむ遠くの人々の声は、なかなか人類全体の耳に届かないからと言えます。
現実に隣の国でも、キム親子を批判したという理由で処刑されたり、ウクライナ戦争に反対したという理由で終身刑にされたり、闇に閉ざされたチベット高原で自由を求め焼身自殺する人々の泣き声は、私達の耳に届きません。
そうした声を世界に届けようとしたのが、ルーガ-パール-リタの義姉妹が主導する「中国女性革命」で、この3人は2060年に於いては最も強い「風に吹かれて」いる存在と言え、次回からは彼女達の「声を届ける」活躍を描こうと思います。