真の動物福祉牧場を目指して

独占企業の傘下

 今回も前置きとして世界観を描きますが、それは「傘」章の主人公である「戦いの女神カーリー」ことリタ-メイの目線からとします。

 リタが戦うのは「親の仇」を討つためで、彼女の両親は「独占企業の傘下」に入れられたせいで自殺に追い込まれました。
 これについては「誰が農民を殺すのか」で詳しく論じましたが、そうした独占企業の筆頭だったモンサントは潰れてしまいました。

 それは除草剤による健康被害が明らかになって莫大な賠償金を払わされたからですが、その対象は先進国でガンになった使用者だけに限られます。
 しかし、モンサントの「除草剤耐性遺伝子組み換え」による小麦は既に世界中で食べられており、そこに残留する僅かな除草剤成分のせいで現代人男性の精子数が半減してしまったとも言われます。

 こうした「悪の独占企業」は農産複合体を形成して食糧流通を支配し、農民達を完全に傘下へと収めました。
 農民は種と肥料と農薬と機械を買わされ、一時は大量に作物が採れるようになって経営は回りますが、その利益の殆どは独占企業に持って行かれます。 
 そのうちに農地は搾取され過ぎてダメになり、借金が増えるばかりでどうしようも無くなってしまいます。

 リタはまだ十代後半の少女ですが、こうした世の中の仕組みは理解し、不当な利権を貪る独占企業を強く憎みます。
 そうした「悪の独占企業」の中でも特異的に巨大なのは中国共産党(党)で、ここはチベットやウイグルなどの辺境の地から、上海や香港などの大都市まで、全ての利権を握っています。

 これは何度も論じて来た通り、「党」は世界最大の不動産王でその利権を欲しいままにし、全ての企業と軍隊も傘下に納めて軍産複合体を形成しています。
 更に報道機関や教育機関から、芸術産業や風俗産業まで全てを管理しており、中国の全ては「党」に独占されていると言っても過言ではありません。

 リタはこのチベット人やウイグル人を搾取する「独占企業」を強く憎み、再び「戦いの女神カーリー」となって旋風を巻き起こします。

 

 
 
 
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