論語を現代語訳してみました。
八佾 第三
《原文》
子曰、夷狄之有君、不如諸夏之亡也。
《翻訳》
『集解』 子 曰〔のたま〕わく、夷狄〔いてき〕の君〔きみ〕 有〔あ〕るは、諸夏〔しょか〕の亡〔な〕きに如〔し〕かず。
『集解』 子 曰〔のたま〕わく、夷狄〔いてき〕の君〔きみ〕 有〔あ〕るは、諸夏〔しょか〕の亡〔な〕きに如〔し〕かず。
『集注』 子 曰〔のたま〕わく、夷狄すら之〔こ〕れ君 有り。諸夏の亡きが如〔ごと〕くならず。
《現代語訳》
孔先生がさらに、次のように仰られました。
野蛮〔やばん〕と呼ばれる人々の国でさえ、君主〔くんしゅ〕がおり秩序〔ちつじょ〕が保たれておる。それに比べて、文明が栄えた王朝だというのに、これほど秩序が乱れていては、話にならぬわな、と。
〈つづく〉
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考にしているが、決して両先生を否定するものではない