和貴の『 以 和 為 貴 』

論語:雍也第六 〔21〕 中人以上には上を語るべし


論語を現代語訳してみました。



雍也 第六

《原文》
子曰、中人以上、可以語上也。中人以下、不可以語上也。

《翻訳》
子 曰
〔のたま〕わく、中人〔ちゅうじん〕 以上〔いじょう〕は、以〔もっ〕て上〔かみ〕を語〔つ〕ぐ可〔げ〕きなり。中人 以下〔いか〕は、以て上を語ぐ可からず。




《現代語訳》


孔先生はまた、〈冉有さんに対し〉 次のように仰られました。


〈よって、以上のことをふまえ〉その道を志し励もうとしている者には、お主らの志しを語り、共に励むがよい。

しかし、その道を志し励もうともしない者には、多くを申すでないぞ、と。 


〈つづく〉



《雑感コーナー》 以上、ご覧いただき有難う御座います。

『中人』を語訳するにあたっては、諸説ありますが、ここでは『志しに励む者』として捉え、さらには、『上』を語訳するにあたっては、ここでは『志』と訳してみました。

なにより "君子" という崇高な人物を目指し学を修めるからには、やはり、自分ひとりの努力だけでは到底かなわないわけであって、ここをもって、論語の学而第一の冒頭の語句である『朋 遠方より来たる有り、亦 楽しからずや』にへと繋がっていくわけなんですよね。

そして、この語句をもって、『女は画れり』のなかで、冉有自身が "学ぶ" ことに対して、自身を失いかけていたことへの、孔子の教えはおしまいとなります。 


※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考


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