▲マリンゲート塩竃
9月6日(水)、離島航路の現状を知るため、塩竃市の浦戸諸島に出かけた。
『マリンゲート塩竃』から市営の定期船に乗る。ちなみに、このマリンゲートは浦戸諸島のほかに八百や島とも称される松島湾内の島々をめぐり松島海岸港を結ぶ観光航路の発着場ともなっている。かつては第三セクター所有の施設であったそうだが現在は市所有となっている。やはり利用客の伸び悩みで経営的には厳しいということらしい。
われわれが乗る船には、野外学習に出かける市内の小学生と教師、母親らしき人たち約70~80人が一緒。赤と白のボウシをかぶり、背にはリュック。何を採ろうとしているのか網を持つ子もいた。とても楽しそうにハシャグ姿はかわいらしい。他に客は5~6人程度。
▲乗船を待つ小学生
天候は晴れ。気温は25~6度くらいか。海風が通る覆いの無い船の2階席であっても、上着を着ないで済んだほどだから。
▲出航
定期船のコースは、桂島漁港~野々島港~石浜港(桂島)~寒風沢(さぶさわ)港~朴島(ほうじま)港間を約50分で結ぶ。
▲船に掲示の航路案内図
事前に入手した資料によれば、4島の概要は次のようなもの。
桂島⇒面積:0.76k㎡ 周囲:6.8km 世帯:約120 人口:約380人
野々島⇒面積:0.56k㎡ 周囲:8.9km 世帯:約50 人口:約140人
寒風沢島⇒面積:1.45k㎡ 周囲:13.5km 世帯:約80 人口:約210人
朴島⇒面積:0.15k㎡ 周囲:2.2km 世帯:約20 人口:約40人
これらの島々の特産は、牡蠣(カキ)、アサリ、ノリなど。
しかし、現在は4島合わせて人口は約690人。うち、約半分が65歳以上の高齢者となっているそうだ。空き家になっているところもかなりの数にのぼるらしい。
傍から見れば、「風光明媚な松島湾内でゆったりと暮らせるのであれば申し分ない。」「古民家を取得し、週末は釣りでもしながら過ごしたい。」などと思ってしまう。その意味で、島の方々には少し申し訳ないが、活性化の道はあるはず。
▲湾内の島々
塩竃市としても、こうした資源を活用し、島への居住や交流人口の拡大策を検討中とのようだ。
離島航路の維持には、利用客の確保と経営改善の2つが挙げられるだろう。しかし、利用客の確保とは言っても、島民の利用についてみれば人口減少で期待薄。となれば、交流人口の拡大に求めることになろう。野々島では、菜の花やハーブの島づくりが進められているとのこと。
島で暮らす方々には、地域個性を強化し外との交流によって元気を取り戻したいという考えを持つ人、漁業資源を大事にした今の暮らしを基本に置くべきとする考えを持つ方などいろいろであろう。
▼朴島に咲く花
▲朴島港前のカキ棚
▲朴島にあった碑(八大龍)
そのどちらの側に立つかは別として、自分としても再度ゆっくりこの島々を訪れたい。また、より多くの方々にここの魅力を知っていただきたい。そんな思いを強くした朴島訪問であった。
※少しでもお役に立てることを願い、地域ポータルサイト『周遊 蔵王・あぶくま・仙台』で、近々、紹介していきたいと考えている。
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