旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

鹿狼山【宮城県・福島県】

2017-04-06 23:03:52 | 福島県の山

陽気に誘われ、鹿狼山を歩き回ってきた。

 鹿狼山 かろうさん 430.1m
    
この山は、宮城県と福島県の県境にあり、山頂には大山祇(おおやまつみ)神を祭神とする鹿狼神社が置かれている。
毎年元旦に山開きが行われ、日本一早いのだという。

自分としては初めての山なのだが、立派な駐車場やトイレなどが整備されている水源の森登山口からの眺望の森コース、樹海の森コースを歩いたとしてもさほどの距離にならないことから、プラスαをしてみた。

歩き始めは、ケヤキの森コース。
ちなみにここまで我が家からは、東北道~仙台南部道路~常磐道で1時間半。
水源の森登山口にはかなりの数が駐車していたが、こちらは我が車のみ。





準備をしていたら、私と同年配らしき男性が来た。
ここまですでに3kmを歩いてきたと言う。
ほぼ毎日のように鹿狼山に登っているとのこと。

挨拶を交わし、しばし懇談させていただいた。
その方によれば、イワウチワの花は登山道付近にはなく、見られるのは”〇〇の場所”と教えてくれた。
盗掘されるので、場所の紹介はしないで欲しいとも話された。

”山のものは、山にあってこそ美しい”と、子供のときからよく母に言われて育った自分には、盗掘する者の気持ちが分からない。
そう、「とって良いのは写真だけ!!」。

登山口からつづら折りの道を行く。
いたるところにイノシシが掘った穴と、ケモノ道がある。
彼らの頑丈な鼻に今更ながら驚きつつ、いったいどれほどの数が縦横無尽に歩き回っているんだろうなどと想像したりした。



(つづら折りの道)


(キブシの花)


(見えてきた鹿狼山山頂)


真弓清水コースと合流し、県境防塁に沿い、山頂に向かう。



(防塁に沿った道)


(キクザキイチゲ)




山頂直下には、とてもしっかりと作られたコンクリート杭に補助ロープが続く。





着いたところには神社。
次から次と人が上って来る。



(鹿狼神社)


(山頂広場から望む雪をいただく蔵王連峰)


ここからは、水源の森登山口に向かって下山を開始。
道は、これまたとても立派に整備され、まさに参拝路。
ヤマツツジの咲くころは、きっと見事に違いない。











(眺望の森コースと樹海の森コースの分岐)


(水源の森コース登山口)


いっきに登山口の鳥居まで下り、また上り返す。
今度は、樹海の森コース。
間伐の行き届いた杉の林を抜けると、広葉樹の林の道が続く。
こちらも気持ちがいい。





(ユリワサビ)


(エンレイソウ)


山頂から尾根筋に伸びる道への入り方を誤り、ホンの少し時間を無駄にしてしまった。
針葉樹の林に付けられた踏み跡に続くと、階段状のものが出てきて、ここが巡視路とすぐに確認できた。



(左が新地火力線No23への巡視路入口。右は山頂へ。)


尾根筋の防塁に沿って下った先には送電線鉄塔。







まだ厚く雪をいただいた蔵王の山々などを眺めながら、ノンビリと時間を過ごす。
そしてまた下り。
巡視路は右にそれて、いままで以上に急な傾斜の道になった。
”これを上ってくる人は難儀するだろうなァ~”





道のすぐ脇の笹薮の中で、ガサガサ音がした。
カモシカのようだ。
立ち止まって目を凝らして見ても、シカの姿は確認できなかった。
(クマは、別の場所で3月に目撃されており、ケヤキの森コース登山口に注意喚起の掲示がされていたが・・・。)
ここまで、クマ除け鈴など鳴らしていなかったが、念のためと思い取り付けなおした。)



(鹿狼林道への道は手前側。間違って右へ行きすぎてしまった。)


(道の行く手に広がる光景。中央が鹿狼山頂の方角。)


鹿狼林道は、一般車や一般人の立ち入り禁止となっていた。
”事故等には自己責任で対処”とも書かれていたので、そうすることで歩かせてもらった。
この道がけっこう長く感じる。
当方が一人のせいもあるだろうが、テクテク歩きは飽きてくる。



(林道出合い)


(林道)


丸森(大内)コースは、山火事注意の赤い幟旗はあるものの案内標識がない。
しかし、林道をクロスする形となっているのですぐに判明。





痩せたヒバの林に入っていく。
それを過ぎると広葉樹の森の道が、上に向かって伸びている。
今朝あった方は、このコースを歩く人が少ないので荒れていると語っていたが、キチンと手入れされていて歩きやすくなっていた。
私には、参拝路のような表側の道よりも、こちらの方が山道らしく思えた。





(見事なモミの木。ここだけ涼しい風が吹いていて気持ちが良かった。本日の気温27℃)


尾根の道に合流。



(丸森コースから出てきた場所)


ケヤキの森コースと真弓清水コースの分岐にある展望デッキに腰を下ろして、誰もいないことを良いことに、ノ~ンビリと休憩。
その後は、駐車地点まで戻った。





(火力発電所方角を遠望)


(帰路に見つけたたった一輪のヤマツツジの花。今朝は咲いていなかった。)


※イワウチワの群生地には少々ヤブ漕ぎになるようだったので、立ち寄らずに終了となった。

<補記>
スタート  8:16
戻り   13:45   行動時間(休憩含む) 5:29
歩行距離 9.66㎞   累積上昇高度 863m  累積下降高度 899m



(今日歩いたコース)
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2 コメント

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Unknown (morino)
2017-04-10 21:43:57
なかなか興味深いコース取りですね。
イワウチワも盗掘されるのですか?
心無い人間がいるものですね。
?の花はユリワサビだと思います。
返信する
Unknown (やまぼうし)
2017-04-11 11:52:10
morinoさん、こんにちは!
欲張ってみたものの、送電線巡視路~林道歩きは余計でした。
イワウチワについては、登山者ではなくむしろ地元の人が
やるようです。
花の名前を教えていただき、ありがとうございます。  
返信する

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