旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

水晶山[山形県]

2016-04-24 23:47:12 | 山形県の山

サクランボなどの果樹の花の季節に登ろうと思っていた水晶山。
風もなくあたたかな日差しの下、周回してきた。

果樹畑は満開で、サクラとはまた異なる風情も楽しむことができた。

[水晶山 すいしょうざん]  
    標高:667.9m
    所在:山形県天童市・東根市



(サクランボ畑と水晶山)


かつて山岳信仰、修験の山として繁栄した山で、大宝2年(702年)役行者(えんのぎょうじゃ)によって開山されたと伝えられる。
昭和20年代ごろまで女人禁制の山となっていたらしい。
神仏混淆の寺院跡や堂跡などの遺跡・史跡がある。

今回は、地元の方々の日ごろの手入れが行き届いた駐車場(トイレ有)からホンの少し入った場所にある駐車スペースに車を置く。
そこから左に折れて猪野沢方向に進む。
盛りをやや過ぎたばかりのタムシバがすぐに目に飛び込んできた。
(後々分かったことだが、この山はいたることろにこの花が咲いていた。)



(タムシバ)


ため池の脇を奥に行くと、湿地帯化した田んぼ跡が出てくる。



(ここを左に行く)


左に曲がり、灌木地帯に入っていく。
ところどころぬかるみがあるが、苦になるほどのものではない。
以前はヤブのようになっていたらしいが、いまではきちんと刈り払いされているので、歩きに困ることはなかった。



(オオカメノキ)




広く整備された道に出た。
目の前には墓地。
そして果樹の畑。





道は山の方角に伸びている。
つい、それを行く気になったが思い直し、さらに左手方角に歩く。



(葉山が見える)


いろいろな案内図にあった小さなポンプ小屋の前に出た。





楯畑集落の家々の庭先に咲く花々を眺めながら奥に進むと登山口となる鳥居の前に着いた。



(振り返り見る月山)




一礼をして鳥居をくぐり、道を行く。
不動滝の標識を横目に先へ。

カタクリやエンレイソウの花が一面に咲いている。



(エンレイソウ)


鏡岩と標識のある場所では、平面部を下に向けた岩の重なりを眺める。



(鏡岩)


(キクザキイチゲ)


スギの倒木を越える際には花粉を舞い上がらせ、そのすごさに慌てたりした。

急斜面を横切るように作られた道(濡れているときは要注意)を過ぎてひと上りすると、天狗岩の標識前に出た。
せっかくなので、そちらに立ち寄ることにした。

岩の上のアカマツの巨木に感心していたら、その脇の道でタヌキが2頭たわむれているではないか。
こちらとの距離は10mもない。
急いでカメラを向けてシャッターを押したが、残念なことに撮影はできていなかった。
(そのタヌキらしきものが2頭、標識近くで休憩していた我が連れの目の前を横切り、道を上っていったという。
 なんとも愛嬌のある動物。)



(天狗岩のアカマツの巨木)


(天狗岩の背面部)


広葉樹の林の道は、やはり快適。
つい気持ちも軽くなる。



(「山路来てなにやらゆかしすみれ草」(芭蕉)などと我が連れを相手に知ったかぶりをする。)


(ヒトリシズカ)


(株立ちケヤキの脇の道)


(神楽岩)


(六角清水:窪んだ奥で水が湧き出している)


(株立ち状のホウノキ)


ロープが設置された岩場を上りきると水晶山神社の拝殿前に出た。





(赤いつぼみドウダンが可愛い)


(水晶山神社拝殿)




まずは拝礼。
ついで奥の院へ。



(奥の院)


そして三角点の置かれた山頂に到着。
ここからの眺望はすこぶる良い。
コンビニ弁当&コーヒーのゆったり休憩を過ごす。
飛び回る小さなたくさんの虫は、さほど気にならかったし・・・。



(水晶山山頂)


(黒伏山塊)


(船形山)


(寒風山?)


御室(おむろ)に寄っていないことに気づき、そちらに向かう。
この御室は、「陰神」十一面観世音菩薩として崇められている縦穴。
大岩に自然の力でできた穴で、かつては水晶が壁面に現れていたという。
「なるほど不思議な穴」と感心させられた。



(御室)


下りの道は乾燥していてきわめて良好。





(見晴らし台から眺める月山)


(六角堂:管理棟。広い駐車スペースがある。)


(禊の井戸)


(山神:その昔お堂があった場所。山姥:寛政4年(1792年)と同10年(1798年)に建立された。)


(道標:文化14年建立。「南無阿弥陀仏」とあり、その両脇には「右ハたつみつ山道の道」「左ハすい志ようさん道」と刻まれているとのこと。)


膝の具合があまり芳しくない連れのスピードにあわせて、トコトコ車を置いた場所までもどってきた。


標高はさほどないが、地元の方々の深い思い入れが感じられるとても良い山だった。

(補足)
駐車地点から一直線状の参道を行くよりも、今回のように時計回りするほうがわかりやすく、かつ急勾配を下る心配も薄らぐのでベターだと私には思えた。

今日のコース



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2 コメント

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Unknown (やまぼうし)
2016-04-27 02:21:06
maro7さん、こんばんは!
水晶は何処かと気にはしたのですが、どうやらご縁はなかったようで、目にすることはできませんでした。
連れが、六角堂から下りの途中で木立の中に少し大型の動物を見てびっくりしていました。きっとサルだったのでしょうね。
宮城の某沢・・・さすが、転んでもタダでは起きない!(笑)
返信する
Unknown (maro7)
2016-04-26 20:33:34
水晶は見つけましたか…。
いつか犬連れて行きましたら、山頂付近で猿とのニラメッコ、イソイソと下山しました。
そういえば、宮城の某沢で転びそうになって手をついたら水晶がありましたよ。
返信する

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