デザインの表現は時代とともに移り変わります。
昔のデザインも今見ると古く感じる事は良くあります。でも、それはそれで、何とも言えない郷愁のような物を感じたりもします。
パソコンが導入されるようになり、デザインの表現は、手では表現しにくかった物がどんどん出現しました。特に質感に関する表現の変化は、凄いものでした。しかし、その反面手作り感が殆どなくなり、冷たさが全面に出てしまい、どうやら人間性が欠けた分、見る人との距離感も遠ざかってしまったようです。つまりキレイや美しいだけでは、人のハートには響かないと言う事が実証されてしまったような気がします。最近では、スマホの普及が凄まじく、パソコンより主軸がスマホに移動しかけている傾向が強くなっています。その影響なのか、アイコンやマーク関連は、いままでの装飾的なデザインから一挙にシンプルで見やすい物に、急激な方向転換が始まっています。しかし、このシンプルでフラットなものは小さくても見やすいとは言えますが、逆になにこれ?と言った疑問をもたれたり、誤解される危険も多く含んでいます。日本の場合は、マークやシンボルを象徴的に表現する方法は昔からありました。ある意味、日本人は突き詰めて無駄な物を一切排除する、物作りの考え方があると思います。
フラットデザインとかシンプルな形状などと、表ツラだけの言い方を耳にしますが、見た目だけでデザインを評価する前に、なぜ?どうして?そうすべきなのかを考える事が大変重要な事だと思います。
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