七十二侯中第二十七侯「梅子黄(うめのみきなり)」は6月16日から6月20日にあたります。
「梅子黄」という字をデザインして書いてみました。
梅の実が黄色く色づく時候です。梅酒や梅干しを漬けるのは手間がかかる仕事ですが、できた時のことを考えながら、楽しんでする仕事です。「今日は梅仕事(うめしごと)の日」と決めて、梅の実の「へそ」取りから始めましょう。竹串を手に、よい香りの中でする「梅仕事」は、子どもでもお手伝いができるので楽しかったものです。
砂糖だけに漬けて作る「梅シロップ」もいいですね。韓国に語学留学していたN先輩は、全羅南道 順天市(スンチョン市)に住んでいました。かの地は梅の花の名所でもあり、ということは梅の実もたくさん採れるわけで、「メシルチャンアチ」という、梅の実の砂糖漬けがたくさん売られていました。さっぱりした甘さで、ほんのり酸味もあり、梅の実の香りとともに、食欲をそそられる食べ物でした。暑くて少々食欲が落ちているときにも助けられました。土地の人たちは、液体である梅シロップも、砂糖漬けの梅の実であるメシルチャンアチも「メシル」と呼んでいたようです。「メシル」は漢字の「梅実」なのでしょう。と、書いていて懐かしく思い出され、食べたくなってきました。