介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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認知症への対応メニューの拡大

2008-08-19 21:31:37 | 園芸ケア
【入力作業を進める】
今日は午後2時から4時過ぎまで
修士2年生の演習(2年次通算第17回)をしました。

お盆休みの間に、4月から7月まで12回(グループホームが3つで延べ36日)
の園芸療法の評価票をエクセルに入力してきたので、その説明を聞きました。
14名の対象者の様子を修士論文で報告するとして、そのうち3例ほどの典型的な事例について、詳しく書くこととして、サンプルとして1事例について書いてもらった。

修士論文としてまとめるための基礎調査は終わり、その結果をエクセルの入力したので、今日議論した論点を取り入れて、論文全体の構成(目次)を書き、個別事例の文章化を進めてもらうこととしました。

【主眼は、認知症のケア】
社会福祉学の立場から園芸療法による評価をした先行研究は少ないので、どのようなストーリー展開を基盤にするかを確認しました。

以下は、討論した結果を私なりに受けとめたものです。

○ 認知症の増加に備える緊急性がある

○ グループホームによるケアはこのままでよいか

○ 認知症の特色として、個々の事例が極めて多様性に富む。
  さらに、1事例でも、その日のうちに、また時間の経過によって多様に変化する。 

○ 食事ケアや排泄ケア、入浴ケアなどは大変ながらも、実践例の蓄積によってなんとか対応できる道筋がみえる(介護職の労働荷重の問題は残る)

○ グループホームでは、食事の準備は施設側で行う。入居者によっては、十分自分である程度のことができる場合でも、スタッフ側に任せる形となりがち。

○ 医療的な対応をする場合以外は、24時間365日膨大な自由時間を意味あるものとして過ごしす場合の支援のメニューが少ない。

○ 園芸療法は、音楽療法や、学習療法などと並んで、認識面や記憶面での残存機能の低下をなるべく最小にするための工夫として注目されはじめた。

○ これらの療法は、非薬物的療法・活動療法として、リハビリ的なアプローチが多く着手されはじめている。

○ 高齢者自身の生活歴の多様性にもとずいたケアを展開するために、植物・動物・芸術などを介在させる方法をより広範囲に展開すべきである。

【社会福祉学の観念性の打破にも・・】
関連して、日本におけるソーシャルワークの展開を多様におこなう場合の素材として、園芸療法などの新しい療法に着目・教育・実践される時期がきている。
*神戸女子大学などの新しいカリキュラム。

*写真は、最近私の研究費で購入して、院生のQさんと読んでいる園芸療法関係の基本図書です。(12冊。私の研究室で今日写す)重要なものは、改めてこのブログで紹介します。
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