介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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ALAN GREENSPAN を読む

2007-10-29 06:39:30 | 地球→ドイツブログ
アラン・グリーンスパン
1987年から2006年まで19年の長きにわたって
アメリカの連邦準備制度理事会の理事長をつとめる。

The Age of Turbulence, 2007
The Penguin Press

は、すでに邦訳が2巻本で刊行されている。
(『波乱の時代』上・下)

中央駅4Fの本屋さんの洋書のコーナーには
アメリカのベストセラーが積まれている。

英語力の基礎は読むことで、急に実力が増すことはないが
毎日1ページでも持続することが大切です。
私の英語力も貧弱ですが、最近とっているのは勉強の方法は
研究室ではインターネットの専門サイトにアクセスし
ページプリンタで印刷して読むことです。
(ホームページにあげてあるサイトはその代表的なもの)

このほかに、自宅では、専門分野に限らず
今話題のものを選びます。少し前には、ゴアの環境物を読みました。
大事なことは、面白いものを選ぶことです。

さて、
グリーンスパンのものは
当初は軽い気持ちで手に取ったのですが
20年近く世界経済の情報の中心にいただけあって
「世界経済はどのような様子なのか?あの時はどうだったのか?
これからどうなるんだろうか?」
という大きなテーマに対して体験的なタッチで語られる。

昨日までに序章の18ページを読んだだけですが
世界経済が進展して、格差が増大することをどう防ぐか
という富の配分問題や社会的な公正の問題にも強い関心を持っていることが
わかった。

この間、茂木健一郎との対談で読んだ波頭亮などは
「だめなものを保護してはいけない。競争によってこそ富の全体が増えるのだ。
だめな人たちは、その増えた富におこぼれで生きるばよい」
といわんばかりの市場万能主義に読み取れた。
グリーンスパンは、ソビエト崩壊後において世界経済の市場性が増したことを
基礎の認識にはおいているが、社会性というか、人間性が明確だ。

今、京極高宣『社会保障と日本経済』を味読中ですが、経済の国際化と社会政策
という基本テーマの理解にもグリーンスパンがいいと思いました。
索引を見てみると
・welfare state
・social security
・medicare(アメリカの高齢者のための公的保険)
などの項目の叙述が多いことがわかる。

すでに80歳を超える年齢だが、一生を勉強と位置づける態度が伝わり、
経済学の祖、アダム・スミスを念頭に置いて経済活動の総体を
みきわめようという好奇心と自信に満ちた本だ。

出だしが、2001年9月11日。
ちょうど、スイスへ向かう飛行機の中でこのニュースを知る。
そこから一気に話に引き込まれます。

(531ページ。税込み4725円)
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