介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第3947号 「ラヒホイタヤ」(フィンランド)から学ぶ(太田貞司)《その1》

2010-09-22 02:13:18 | ヒューマンサービス
第18回日本介護福祉学会(岡山県立大学)第2日、第6-A 分科会において、太田貞司(神奈川県立保健福祉大学教授)氏が行った発表:
「フィンランドの地域ケアとラヒホイタヤ」
の要点を報告します。
要旨集p.156 発表時間2010.09.19 9:00~9:20 於:保健福祉学部棟6117教室 

なお、報告は、パワーポイント24コマにより行われ、その内容を細字で9ページにわたる解説、事例の手記2編12ページが会場で配布されています。
今日は、このうち、「要旨」の結論分から、ごく要点をお話します。


【ラヒホイタヤ】
まず、この「ラヒホイタヤ」というフィンランド語から。

*デカルトは、有名な『方法序説』の冒頭部分で、「難しいときは、分解して理解せよ」といっています。(岩波文庫、谷川多佳子訳。p.29)

「ラヒlähi」=身近な
「ホイタヤhoitaja」=世話をする人

直訳すると、「ラヒホイタヤ」で、「身近にいて世話する人」ということに。

【日本語訳は?】

適訳はない。

「ラヒホイタヤ」でいくしかないのです。

最初は、「介護福祉士」と紹介されたが、「ラヒホイタヤ」の方は、介護福祉士よりは業務範囲が広い。

フィンランドでの公式英語訳がpractical nurse であることをもって、「准看」と訳されることも多く、このため日本の「准看」の相当するものと受け取られがちでした。


【新たな資格】

「ラヒホイタヤ」は、フィンランドにそれまであった従来の福祉職と医療職とを統合した新たな資格です。

重要な点は、

・ 安定した職業となっている
・ 生活を支援することを重視している
・ 社会人教育が進んでいる
・ 社会変動に対応した新たな資格というその意図と形成過程

ですね。


【ブログでは】

「介護福祉の話」第3763号 2010.06.27

「介護福祉研究」P 5488 2010.06.26

「笑わせてなんぼの介護福祉士」2010.07.08
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