第2046号 ベトナムの失業保険が発足するが・・

写真は、
ベトナムのホーチンミン市で求人広告を見る人たち。
（SGGP撮影）

ISSA（国際社会保障機構）のサイトで
SOCIAL　SECURITY　MONITOR　という欄があって、各国の社会保障関係のニュースを登載しています。
その12月24日付のコラムに
ベトナムのオンライン新聞SAIGONの失業保険に関する記事（12/23)がアップされています。

Will unemployment insurance work in a recession ?

○　ヴェトナムでは、2006年に失業保険に関する法律が成立して、2009年から発足する予定だ。

○　労働次官のHoa が、12月22日に記者会見を行った。

○　この制度では、労働者と使用者がそれぞれ保険料を給与の1％拠出し、国庫が同額を負担する。失業したら、給与の6割相当分が支給される。

○　この制度の対象になるのは５００～６００万人と見込まれる。

○　今日の記事のポイントは、法律を施行しようとした矢先の経済危機で、企業は保険料納付を逃れようとしている・・という点にあります。

【感想】
ベトナムは、人口8650万人（2008年）。スウェーデン（900万人）の10倍近くの人口規模です。経済の発展が続いて、社会保障制度も順次整備されようとしているわけですが、失業保険を始めようにもすでに大量の失業が発生しているという皮肉なスタートになりました。