介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第3927号 民主党政権には介護政策はなく、霞ヶ関の路線どおり動く。

2010-09-08 19:54:11 | 2012年改正→別ブログ
写真は、鹿児島県南さつま市加世田の万世特攻平和祈念館。8月24日。


2012年の介護保険法の改正は、関係審議会の審議も急ピッチで進められています。
民主党政権になって、「政治主導」といわれますが、介護政策に関してはどうでしょうか?

公開された厚生労働省からの説明資料をみると、改正の基本方向は決まっているようにみえます。「財政緊縮」です。

これでは、国民の不安は増すばかりですが、厚生労働省のサイトから、毎週2回行われている大臣記者会見の記録を7月と8月の2ヶ月16回分を読み、私は、この内閣では財政難に対応する法改正以外の路線はない・・と判断します。

また、記者クラブの見識にもがっかりです。事件モノをフォローするばかりです。

記者会見は、閣議の行われる火曜と金曜に15分から30分ほど行われています。
この16回の会見で、介護保険の改正に関する質問は、7月27日に1回だけです。
7月16日の国家戦略局への昇格断念は象徴的な質疑なので引用しました。
*この国家戦略室での年金政策の検討も6月以降サイトには何の記事もないです。


厚生労働大臣記者会見概要

平成22年9月7日
平成22年9月3日
平成22年8月31日
平成22年8月27日
平成22年8月20日
平成22年8月10日
平成22年8月6日
平成22年8月3日
平成22年7月30日
平成22年7月27日
平成22年7月23日
平成22年7月20日
平成22年7月16日
平成22年7月13日
平成22年7月6日


【7月16日】

(記者)
 国家戦略局について、政治主導の一つの目玉だったと思いますが、役割が縮小されるということになっています。政治主導を今後どのように進めていくのかお考えをお願いします。

(大臣)
国家戦略局を設置する法案が今回のねじれの現象の中で通過の目途が立たないということで一つの考え方の整理をされたと理解をしております。ある意味ではこれまでも菅総理が当時国家戦略担当大臣の時も総理に対する助言、あるいは特命事項を実施をするということはなされておりましたので、基本的にそういう考え方でそれを進めていくと、さらに権限を持つ形は法案ということがなければいけませんので、それについては見通しが立たなくなったということで一つの整理をしたと受け止めています。

【7月27日】

(記者)
 介護保険について伺いたいのですが、昨日から社会保障審議会の介護保険部会で改正に向けての議論が始まったわけですが、介護保険については6月に「介護ビジョン」を示すとか、2012年の診療報酬との同時改定に向けて医療、介護の国民会議を開くという話もあったのですが、その辺の話がないまま従来の社会保障審議会での議論が始まり、一体今後どういう体制で改正に向けた議論をして行くのでしょうか。従来型でもいいとは思いますが、その辺の整理が付いていないと思いますが大臣はどのようにお考えでしょうか。

(大臣)
 我々も内部で「少子高齢社会の日本モデル」ということで議論をかなり積み上げておりまして、そういう青写真も担当部局も頭に入っておりますので、それを参考に進めて行くことです。あとは、全体の打ち出し方ですが、これについては今官房長官とも議論をしておりますが、選挙の結果参議院がねじれ国会にもなったということで、与野党の協議が重要性を帯びてくる中でどういう枠組で議論して行くのかということで、今議論の設置の在り方については調整をしております。いずれにしても厚生労働省の中では日々いろいろな有識者の先生をお呼びして、担当部局と我々とで議論をしているということです。厚生労働白書もこれから出版いたしますが、その中にはそういう考え方を出来る限り入れ込んで行きたいと思っております。
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2 コメント

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大臣答弁 (岩清水)
2010-09-08 21:35:40
とりえといえば「素直」でしょうか。
嘘もないでしょう。

課題の大きさの前に、方針を打ち出せないといったところでしょう。

それだけに私たちはとにかく発言していくということが重要だと思います。
方向づけぐらいは (bonn1979)
2010-09-10 06:20:39
岩清水さん

コメント有難うございます。

丹念には読んでいませんが
厚生労働白書は
大臣主導で
これまでの反省に立っていて
それは好感できますが

やはり
政治の役割は
困難であっても
大きな方向を示すことですね。

せっかくの記者の質問に
正面から答えていないのには
不誠実をみましたが。

それで
スタッフからなめられればおしまいです。

twitterの世界では
「民主党でもだめか・・という絶望感が現場に蔓延している」という趣旨のものが
ありました。

それが一番怖いですね。

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