【回想法】
昨日届いた Dia News 52号
という 財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団
のニュ-スレター (2008.1.25付け)
に、表記の小論文が掲載されている。
(同誌、p3-p7)
野村豊子先生は、現在は東洋大学ライフデザイン学部教授。
「回想法」の日本における第一人者の一人です。
(もう一人は、上智大学教授の黒川由紀子先生)
私自身は、政策系の専門で、臨床経験・現場経験はありませんが、
今回の短い論文を読んで、大いに啓発されましたのでご紹介するわけです。
回想法は、
1963年、アメリカのロバート・バトラーのThe life review
という本によって提案されて以降、日本にも紹介され、普及しています。
バトラーは、精神科医ですが、初代のアメリカ国立老年学研究所長として知られます。
野村先生には、すでに1998年に、
『回想法とライフレビュー/その理論と技法』(中央法規)を書かれたのをはじめ、多数の専門論文・テキストがあります。
【時を結ぶだけではなく・・】
「回想法」は、文字通り、過去・現在・未来の橋渡しをする(ギブソン)役割で、「行きつ戻りつするプロセスこそがその人をの時を紡いでいく」という点に着目した技法です。
今回の論文では、
この橋渡しの役を、時だけではなく、地域及び人を結ぶ役割として見直そうという提案です。
日本における回想法は、当初の認知症高齢者への回想法が中心であった時期から、現在では多面的な展開をしているとのことです。
・介護予防プログラム
・一般高齢者のアクティビティプログラム
・施設・地域における高齢者と異世代間の交流
【高齢者の知恵と共感は創造性の源】
高齢者は経験を重ねるから他の人と共有することが増えるのではなく、経験を振り返ることや見直すことを自然に知ってるから他の人の経験を十分に受けとめることができる。(p4)
高齢者は、他者の回想を自分の経験に活かしながら多くの意味を読み取ることができる。
回想の多様な機能
・継続性の発見
・現在の問題解決への活用
・他者への知識や情報の伝達
・自伝的な物語の提供
・死にゆくことへの準備
・特別の人との思い出を通じた生きがい
【人や地域へ視点を伸ばすと】
新しい回想法の視点を「想い出パートナープログラム」
となずけて、具体的な技法と実際の応用例が報告されています。
*ダイヤ高齢社会研究財団 http://www.dia.or.jp
【ブログ世界への応用】
実は、この小論文を読みながら、
これって、今私が経験しつつあるブログの社会に近いのでは、と思いました。
鹿児島・加計呂麻・京都・岩手・東京・・
さまざまな年齢層・・
過去と今の想いをネットによって紡ぐ世界。
昨日届いた Dia News 52号
という 財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団
のニュ-スレター (2008.1.25付け)
に、表記の小論文が掲載されている。
(同誌、p3-p7)
野村豊子先生は、現在は東洋大学ライフデザイン学部教授。
「回想法」の日本における第一人者の一人です。
(もう一人は、上智大学教授の黒川由紀子先生)
私自身は、政策系の専門で、臨床経験・現場経験はありませんが、
今回の短い論文を読んで、大いに啓発されましたのでご紹介するわけです。
回想法は、
1963年、アメリカのロバート・バトラーのThe life review
という本によって提案されて以降、日本にも紹介され、普及しています。
バトラーは、精神科医ですが、初代のアメリカ国立老年学研究所長として知られます。
野村先生には、すでに1998年に、
『回想法とライフレビュー/その理論と技法』(中央法規)を書かれたのをはじめ、多数の専門論文・テキストがあります。
【時を結ぶだけではなく・・】
「回想法」は、文字通り、過去・現在・未来の橋渡しをする(ギブソン)役割で、「行きつ戻りつするプロセスこそがその人をの時を紡いでいく」という点に着目した技法です。
今回の論文では、
この橋渡しの役を、時だけではなく、地域及び人を結ぶ役割として見直そうという提案です。
日本における回想法は、当初の認知症高齢者への回想法が中心であった時期から、現在では多面的な展開をしているとのことです。
・介護予防プログラム
・一般高齢者のアクティビティプログラム
・施設・地域における高齢者と異世代間の交流
【高齢者の知恵と共感は創造性の源】
高齢者は経験を重ねるから他の人と共有することが増えるのではなく、経験を振り返ることや見直すことを自然に知ってるから他の人の経験を十分に受けとめることができる。(p4)
高齢者は、他者の回想を自分の経験に活かしながら多くの意味を読み取ることができる。
回想の多様な機能
・継続性の発見
・現在の問題解決への活用
・他者への知識や情報の伝達
・自伝的な物語の提供
・死にゆくことへの準備
・特別の人との思い出を通じた生きがい
【人や地域へ視点を伸ばすと】
新しい回想法の視点を「想い出パートナープログラム」
となずけて、具体的な技法と実際の応用例が報告されています。
*ダイヤ高齢社会研究財団 http://www.dia.or.jp
【ブログ世界への応用】
実は、この小論文を読みながら、
これって、今私が経験しつつあるブログの社会に近いのでは、と思いました。
鹿児島・加計呂麻・京都・岩手・東京・・
さまざまな年齢層・・
過去と今の想いをネットによって紡ぐ世界。
というか臨床報告は具体性があるので説得力が有りますね。
それに対して福祉政策は政治・経済それに風俗・習慣といった幅広い知識が有ることを前提としますから具体性を実感できるまでは大変な労力を必要とするわけですが…(私が「福祉は難解だ」と想う理由のひとつです)
寿命が短かった昔は脳よりも先に体がダメになりましたが今は逆の傾向が。
「死ぬまでアイデンティティーを持ち続けたい」と願う私には貴重なアドバイスです。
※まだボケる年ではありませんが。
浮かんできました。
「私も歳をとって涙もろくなったな」
という言葉です。
私はどうしても、加齢症状で涙腺が緩むとは
思えないのです。
今までの豊富な体験が、他者への感情移入を
容易にしているのではないかと思います。
ですから、遠慮せず泣き笑いをしてもらえば
よいのでしょうね。
それから、自伝的物語の聞き手は、私たちですね。
相談者は日本の歴史に強ければ強いほどいい話を
聞くことができます。
民俗学者になったつもりで聞き取りをするという
のも、お互いの回想法でしょうね。
「回想法」と「ブログ」を
結びつけて考えるなど
どうかな
と思って書きましたので
お二人のコメント嬉しいです。
野村先生も10年、日本で「回想法」をやってこられて
うんと幅広いところまでこられたようです。