会社の取引先の人から、お昼しか営業していない海産物の美味しい有名な和食屋で、予約を取るのに数カ月待ちの店が在るから行きましょうと、誘いを受けました。
店に行きましたら、カウンターしかないお店でした。店主は８０歳過ぎの方で、家族だけでしている感じの店です。
目の前で、大きな福よかな手により、薄いイカの片身を３枚におろしていました。その正確な包丁さばきに感心しました。海産の生ものと山芋などを合わせた物を、とても良いノリで巻いて手渡ししてくれます。
この店の味と人気を支えているのは、この贅沢なノリだなと思いました。それと店主の人柄と、一言話す内容に味がありました。
もう亡くなられた有名な作家は、年に３回来店されたそうです。東京から毎年三泊四日で来られて、４回食べて帰ったとのことです。東京に帰る時は持ち帰り用に１０人前の特製オニギリを作ってもらい、自宅でも食べるほど好きだったそうです。
野球のイチロー選手は、座る席が決まっているとの事です。あとは歌舞伎界にも人気があり、店主は招待を受けては鑑賞に行くと言っていました。
店主が、なぜここまで人気があるのか？
黙っていても、背中が明るい人物でした。
店主は自分のことを、「職人」ではなく、ただの「食人」だと言っていました。自分自身が、美味しいものが何よりも好きなだけだと。
自分が好きな事をただ懸命にしていれば、人様が来てくれるように成っただけだとも言っていました。
では、最初から食べ物の仕事に没頭できたのか？
そうでは無かった様です。生きるために和食の仕事をやり続けていたが、途中で仕事が嫌に成り、中年頃に辞めたそうです。そして、京都に行きブラブラとした年月を過ごした後に、自分なりの和食の枠にこだわらない仕事を始めたとの事です。
私自身も営業の仕事などは嫌いでした。皆さんも決められた仕事をするのは嫌でしょう。
しかし、継続の中に、自分なりの喜びを見つけるのです。
今の家庭や仕事が嫌だからと言って離れたところで、幸せは他所にも在りません。
どこに行っても、「現状の中での喜び」に気付く事が大切なのです。
これに気付ければ、移動が必要な場合は、自然と向こうから機会がやって来ます。
だから転職したいときは、今の仕事を好きに成ってから辞めるのが、本当は理想です。冷静な判断が出来ます。
どんな中でも、自分が目に見えない物事に生かされている事に気付ければ、無敵な人間に成れます。
店主からは、浄土真宗で言うところの、阿弥陀仏の光が出ていました。
食人を追求していくうちに、まったく関係の無い信仰の境地が縁として現れたのです。
だから、人間は信仰と言う型にハマらなくても、行き着く所は同じなのです。
その境地は、お客への「思いやり」でした。
先祖供養も、思いやりが本質です。たんたんと継続する事で、分かる事が必ず在ります。
生かして頂いて ありがとう御座位ます
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私の返答が無いコメントは、霊的な問題では無いと言う事です。
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