詩人の血

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

補給しょうは夢見るのか

2007-10-14 20:25:09 | Weblog
いつ果てるとも知れぬ 有刺鉄線
歩哨は立つ
何を見つめ

補給しょう 
サイロの上の刈り込まれた 芝は緑だった
その 小高い岡 
盛り土のいかめしい こぶ
サイロに開口部があって
時たま 人と兵器が出入りした

分厚いコンクリートの構造で
墳墓のごとき 土盛り 
芝生が表面を飾り

そして 私は立つのだ
緑に包まれた サイロの上
祈るのだ

この絶対悪 兵器という 物質のため
この地・水・火・風のため

殺人と破壊のためのみに作られた 兵器は
悪夢を眠っているのか

黒光りする銃口に 口づけし いだき
溶鉱炉に投げ入れられ
再生の儀式を行う 夢を
夢見させた

銃は整然と並び
まるで墓標のようだ
銃よ 君を使用した 結果だ

サイロよ 君にはたむけの花と
立ちのぼる焼香の煙が足らぬ

補給しょう おまえは巨大な墳墓

静かに眠れ
輪廻転生の夢を織りつつ
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