詩人の血

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

渓谷のタワー

2008-12-31 23:46:55 | Weblog
常緑の水に溢れ
渓流に魚たち隠れ住み
沢音 泡立ち
水に映る木々

魂 憧れて出でて
靄の立つ山塊 見上げれば
稜線の厳しさに
空の青さ

渓流に時忘れ 歩めば
鉄塔の苔むす構造物あり
蔓 はびこるを押しのけ  エレベーター 
扉 開けば上層へ

うら若きオペレーター微笑めば
みるみる快適な上方へ
夕暮れの日没見て
都市の瞬く夜景見て

上方へ 上方へ
これが日本列島
近く朝鮮半島 中国大陸
あれがアラビア半島・・・

青き地球  月  星星の数々が瞬く

もっともっと 上方へ!


 
スターダストと 


消ゆ
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いぬち 命 命

2008-12-30 16:20:52 | Weblog
銀河 輝く 星に星
いぬち 命 命 宇宙空間を舞台に
踊る 踊る 躍り出る
いぬち 命の雄叫び

漆黒の闇から
絞り出された 光
汗の雫ほどに
尊く輝きわたり

この星にあの星
命は過剰に満ち満ちて
ウィルス プランクトン 虫 植物 動物 人
ただただ この地球に

生命の尊厳とつぶやく
ここ下に地に落ちた星 都市の夜景
上にもっと上方に惑星の輝き 煌めく天の星
光からの産声 闇を切り裂く

いぬち 命 命の惑星に
ひっそりと暮らして黎明や夕焼けをこよなく愛し 謳っている

いぬち いぬち  命
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昼は明るく 夜は夜より暗い

2008-12-29 09:17:47 | Weblog
太陽がこんなに明るいんだ
だから
「私の魂は羽根より軽いか」と問おう

夜は夜で夜よりも暗く
部屋で憧れる魂は叫ぶ
「死を想え」「生死 只今」

太陽は昇り 沈む
月は大きさを変えながら昇り 沈む
生成と死滅のリズム

君に聞こえるか
太陽系がこの銀河を物凄いスピードで疾走しているのが

時は帰らず

この命 何に捧げよう
この命 何を為したがっている

神様がいるのなら
今 彼は篩分けに夢中
罠が仕掛けてある
それは「選択の自由」という代物

君が「善」を欲したならどこにでも「善」はあり
もし君が「悪」を欲したならばいくらでも「悪」縁はあると

さあ君よ取りたいものを取れ!
善行でも悪意でも好きな物を

昼は明るく  夜は夜より暗い

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アルバム

2008-12-28 10:58:54 | Weblog
秘密ばかりの僕
自身のスタイルを開発した 僕

ここのところ少し昔の優しい自分が蘇る

そんな時
ふと昔のアルバムを
埋もれた現在に開いてみる

埃にまみれた
父と母と自身のメモリーを呼び起こして

誰もかれも幸せだった時を

蘇らす

それは図書館で埋もれていた名著を紐解くスリルに似て
それは自身の刻んだ時の経過の再評価 新たな意味の宝庫だ

なんだか最近 
優しい心根が帰って来て

父と母と僕が刻んだ歴史
埃にまみれた
アルバムが懐かしい

そっと一人で
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許し

2008-12-27 10:44:43 | Weblog
許しがなければ
この世は地獄の永遠の流転

許しがなければ
君らは稜線から滑落する登山者

パンだと言って石を与える
親がいるだろうか
皆 良かれと思い
君に与えた (親の基準で)

パンを与えたつもりが
君には石だった 事実
事実は過去は変えられない

しかし利発な君は許しの意味をわかるはずだ

もう許してやれ
もう・・・

悲劇の上の悲劇を積む
憎悪に憎悪を上塗りして
坂道を転げ落ちる雪だるま

もう許してやれ
もう・・・

出来る事がなければ
日に2-3度
笑顔をみせてやれ
「ありがとうの」の言葉を添えてな・・・

ああ君がそんな振る舞いを親にみせたなら
笑顔で「ありがとう」と言えたら

彼らの喜びはどんなものだろうと
このキーボードを打ちながら
想像するよ!

イマジン  イマジン
暖かな心が・・・
世界を   変える
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イマジ

2008-12-26 10:44:13 | Weblog
鳥たちの大空
飛翔の悦楽を感じている
黒き鳥影
現実を裂き切り

想像してみよう
君の老後

黙したまま
君の下着や靴下を洗ってくれた
腫れものにでも触るように
三度のご飯を用意してくれた


母 母は無く
遺影を見つめる目は・・・


父よ 貴方とは口論ばかり

ドアをバタンと閉めると
怒りの感情にまかせて
健忘症になるための 読書 
逃避のための 読書

イマジン
イマジン
父よ 今は何も語らない
無言の遺影に朝日が射す

想像してみよう
孤高と孤独をはきちがえた私

想像してみよう
君の老後

人と直接会話したのは何時?
孤独の部屋には
いつ果てるとの知れぬ砂漠が広がって
父母の幻影でいっぱいだ

君が父母の歳になったとき
どんな事を考えているのだろう?

想像して!
イマジン  イマジン…
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太陽の季節

2008-12-25 17:00:58 | Weblog
冬の暖かな陽光に
誘われて 誘われて
書を持ち
街へと向かう

柔らかな感情 満ちたり
喫煙喫茶を楽しみ
活字に目を落とす
明日の活力のため

君よ王道へ もう戻ろう
不正の迫害の族
討伐に31文字らしきもの
乱射し反映しただろう

慎ましく自身を最低限 祝福しよう
この冬に輝くのみの
太陽の季節のように
燦燦と慈悲を降そう 自身に
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鏡の戦士

2008-12-25 11:14:05 | Weblog
今 

夜の底から
冬至の深い闇から
太陽が昇ろうとしている

都市が唸る
太陽が喘ぐ

黎明の荘厳
我が胸中にあり

東雲の空は鏡のような我が胸板に
肋骨の凹凸と深い息の力動で
デフォルメされながら
保たれて

まるで水銀の銀盤の重武装のようだ

世界を反映する 軟らかな装甲
反射し結像する 水銀のヨロイ

「世界は私で私は世界」
「私は君で君は私」そう宣言する  

水銀の戦士よ! 鏡の戦士よ!

我らが世界に向かって悪意を向ける
動機はない
道理はない

我らは我らが発したもので貫かれる

君よ 君の弓を力いっぱい 振り絞り
世界に向かって善意を放て

息を数えて整えよ
太陽を浴びきれ
目を瞑れ 目を開け

今日も明日も明後日も
東から夜は明ける
東雲の輝く雲に会える

君よ ゆっくり息をして・・・
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静かに刻む刻々の時

2008-12-23 17:00:49 | Weblog
一日一日が黄金
再び帰りこぬ
この夕暮れに明かり点す

刻々の時に

静かな夕闇
路地の草はひっそり うな垂れて
清まった大気がおやすみを告げて

君よ
今日の本を閉じよ

光 在るうちに経験すべき事は多い
悔いの内に私を語らせる
響きがこの夕暮れに満ち満ちている

勢いよく降り注ぐ陽光を風にして
飛翔を続けた鳥 黒い影引く鳥らも 鎮まれ
夕闇が母なる夕闇が大地に身を預ける 夜だ

闇が覆い尽くす 静謐な夜だ

夜に明かりを点す
闇に魂を点す  奇蹟
窓から希望と優しさが冬空に漏れてゆく
光が闇から躍り出ている
何もない灰色ののっぺらぼうの時空から

白菜 ほうれん草 長ネギ 油揚げ
煮込んでうどん玉を入れて…

暖かな夕餉が静かに終わったら

魂に煌々と松明を灯そう思う
この黄金の時間に
そっと本を取り上げる
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四連詩 (冬)

2008-12-22 12:06:15 | Weblog
乾ききった落ち葉 踏みしめ
隘路をたどれば
陽光に長き影
寄り添う

山間の切り立つ崖
小道は細く続き
茂みからツタ這う
温帯は今 枯れ色

ひと際 目立つ
常緑の灌木に
南天のワンポイント
真紅の実たわわに実り

何もかも土色に帰る
冬の屋外に
華やかな緑
生命は横溢している
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四連詩 (秋)

2008-12-21 22:06:34 | Weblog
錦の金糸 銀糸が絡み合う
山々の稜線から山麓へ
紅 黄 極彩色
紅葉は娘を飾る

山体の襞 襞に
長い黒髪は流れ
秋の葉 渓流に
一葉 散る

底の透ける 青空
紅葉の激しいコントラスト
豊かな髪の山体は
金 銀 極彩色を語る

押し寄せる色彩の宴
微笑む山体の女体
秋の山に分け入る 我
陶酔の極み
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四連詩 (夏)

2008-12-21 10:35:47 | Weblog
水平線に湧き上がる
入道雲は鮮やかにうねる
不思議な無音に聞き惚れていた
海のある故郷

静かな佇まい
旧東海道に松の古木
家々はそっと息をひそめて
窓ガラスに入道雲が淡く映る

夏休みが終わる
鄙びた海水浴場
昔に通った道を
異邦の民のようにそっとトレースする

海へと続く
この小道は開かれている
雲や潮騒や海風
まどろみに居るねこを見つめる
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四連詩 (春)

2008-12-20 22:48:38 | Weblog
遠く 山々は
青く 霞みながら
悠久の寝息を立て
まどろむ

雲は 山々を見下ろし
会話を 一言 二言
満ち足りて
消えてゆく

河原に佇む
我が胸のパースペクティブ
世界は大きく息をして
在る

春の緑の芽吹き
石と土の間
春 息吹 昇る
山と空の間に間に
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己を顧みて

2008-12-19 17:35:47 | Weblog
長い影を踏みしめて何時 判で押したような
              抒情謳えるか闘争は続くのだ


「キチガイ神道強化月間」から足早に
             3か月 自身のブログ見直している


最低限 自己との闘争なき魂は
        退化するだろう使われない筋肉は削げ落ち


自身とあの輝かしき太陽との約束
        この天道の下の裏表なく努力するだろう事


万事に通ずる事だが動機こそ
         重要 文芸は初心の貫き
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有翼

2008-12-19 09:05:46 | Weblog
昭和ヒ・ザ・マ・ズ・キ…ギブミーチョコレート
        マッカーサーに視線を伏す戦後日本の原点


この烈風に飼い馬いななききて
        天風吹きこみ駆ける筋肉の蒸気立つ


有翼の幻キーボードを操作する十指
          さみだれて蜘蛛の節足に綿毛舞う
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