詩人の血

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

カケラ

2009-08-31 15:31:50 | Weblog
言葉のカケラ集めて巣を作る


ほの白い繭玉昏い寝間のすみ


蛍光下 本を読んでいる君がいる
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台風を待ちながら

2009-08-30 22:27:09 | Weblog
大気ゆさゆさ揺れて急ぐ秋


台風を秘かに待って夜の雨


雨音に虫のすだきが溶けてゆく
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雑詠8句

2009-08-29 20:43:16 | Weblog
残暑に解けているヒモ結ぶ


こことそこ無名の余白に虹が架かる


日没が誘う秋の夜の暮れるを待つ


孔雀さまよえる詩人に園開く


命の華らに梵天の配慮は水やり


静かに息を整えると秋がくる


樹木みつめても在る事に変わりナシ


スタンドの灯じっと見つめる様な秋
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月面歩行

2009-08-28 19:17:41 | Weblog
月面のダビデの像に薔薇の花


月の石 持ち帰りて地球重くなる


惑星探査にボサノバ携えて行く
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秋の十一句

2009-08-27 16:22:22 | Weblog
影長く夕暮れても一人の街


書物に忠誠尽くせば背が伸びる


孤高なる生はち切れて射す秋陽


単独行もの言わぬ行なり詩文よ


言葉の海に網打って意味を捕る


金色のまつ毛またたいて世界を試す


雷消えた秋に無害の雲ゆく


蝉の声 染みた耳朶に秋風の通う


ビルの間から見るいやに牧歌的な雲


空 仰げる人は決して狂気に落ちぬ
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夜を見る者

2009-08-26 20:26:59 | Weblog
明るい都市の夜空に雲の轟音


バラバラと飛行灯の明滅


ウオーキング昏き夢など見続ける


鶏の眼がじっと視透す我が来世


街路樹に秋日さんさん都市眠い
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見捨てられた街

2009-08-24 09:20:25 | Weblog
秋の日に魚遡行して運河あり


鉄筋の錆びて曲がれる捨てた街


雑草が茂る空き地に蝶遊ぶ
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魚群の日

2009-08-23 18:26:03 | Weblog
高き塔 自由の名を聞く都市煙る


上腕骨 燃えて滴る髄の文字


海の深度が落す魚影


時刻む魚群 深まる海の意味


明るさに愛と慈悲のみ栄えてる


音楽が満ちて今日の満月薫る
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風 語る

2009-08-21 12:01:01 | Weblog
木の葉落ち風語るを聞き


光のために木の葉みな手を広げ


幹 黒々と明日を夢見ている
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進化セヨ!

2009-08-19 22:17:25 | Weblog
憑依を着ることもある悪魔よ


進化して天使になれよ人どもよ


退化して臭い嗅ぐ毛物悪魔ども
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魂の裸体

2009-08-19 15:47:42 | Weblog
花守る刺す飛ぶ火なる蜂であり


左腕 巻かれたる記章 包帯なり


魂の裸体しずかに座りおり
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蛇人間

2009-08-19 11:51:19 | Weblog
ヤマタノオロチ殺害のスサノウも同じ蛇虫
               民衆だます自作自演


神道の虫ずが走る天皇も
        皇居の穴に巣くう蛇虫


腹の虫に乗っ取られたり日本人
         神道好みでこだわる形式
               
         
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葡萄の房

2009-08-18 16:47:58 | Weblog
在って在る葡萄の房が黒々と重い


楽土の建設 妙法に永遠の命


勤行や焼香を秋に添える


神のため臍から咲かす蓮の華


風鈴の音が伝え得る寂光土


ビルの谷と寂光土に同じ風吹く
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霞 喰う

2009-08-18 08:25:07 | Weblog
秋風が浸みて骨が涼しくなる


大気の上澄みを透明に飲む


空気の秋を飲む毛細血管が開く
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雑詠12句

2009-08-17 16:08:15 | Weblog
蟻が秋の日に急いでいる


木陰との透明な距離を測る


蝶は影を地に落とし明度を増す


漸近線 描くたび神に近づけり


風船を手放すたび青空は青く


色狐 寝間に押し入り人食らう


油なめ毛づくろい 狐 ペロペロポッポ


銀河の旅ガイア愛しく過ぎ行けば


秋らしい匂いの雲だ


四季ととも感性の祭典なれば詩文よ


崖っぷち火口を降りて無意識ニ入ル


光速で海わたる橋は通過点
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