詩人の血

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

窓辺にて

2011-11-16 11:14:05 | Weblog
一回二回
厳しい鳥らの飛翔の影が
薄いカーテン越しに
この窓辺を急襲して

午前10時の輝かしい太陽は
その真価を余すことなく晒し出す

透明な膜を吐き続けている
書物の意味や
風景写真を原資として
今日も増殖を続ける小人

意味の森を作っているんだ
黒い森に妖幻に
輝く白い肌を持ち金髪碧眼の
男女の一群が神木の回りで
妖精の言葉に聞き入りながら

幻想のイメージを紡ぐと
華が咲いて
蜜蜂や蝶々の光が射してくる

光と闇で出来ているこの森は
都下を見下ろすこのマンションの庭から
都内を越えて関東一円に森の勢力を増やしている

緑の森が消えて
意味と光と闇が林立する森だ

そこに何を住まわすか…
君の自由だ
心の状況を如実に反映する
内面の鏡

この森に
南中前の清々しい太陽光が降りて
鳥の清厳な飛翔の影
窓辺に映り

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする