詩人の血

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

南の島

2011-04-15 07:49:17 | Weblog
南の小さな島で三姉妹が文芸誌を編集している部屋が話す


カンディンスキーに霊感を受けて星を採ろうとする画家がいる


わがままな権力者が来世サルに退化の業を積んでいる
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旭日に微笑む

2011-04-06 08:06:25 | Weblog
無意識の海に囲まれた島DKに旭日射す


チベット仏教の本と砂マンダラ春を待っている


テーブルの本とホログラムの骸骨 死を想い学習する
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悲しみを越えて

2011-04-05 08:31:33 | Weblog
開封された手紙に桜の季節が織り込まれていて風に匂う


露に濡れた御影石が一晩に蝸牛のように動く海辺の街


朝日の当たる家で文鳥がお喋りを続けて水温む窓辺
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霞む都市

2011-04-04 15:45:16 | Weblog
窓から見える山並みの春色弾む鞠 転がってゆく麓まで


二つの影が寄り添って河口を眺めて水の黄金たゆたう時


人々の流れるターミナル雑踏をコーヒー啜り見詰める水の惑星
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夢三首

2011-04-04 08:40:12 | Weblog
フクロウが窓辺の枝にとまって夜を支配し始めた


聖書ランダムに開いて一文を貪り読む春近し


飛行機が首都を横断して高くもっと高くジェット音響く
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祭典に寄せて

2011-04-03 20:28:35 | Weblog
梯子を架けた書庫に旭日が差して予言を始める為にメモを取る青年


白い体操着の青年らが徒競争のために鉢巻きを締めている


騎馬戦をする若者が太陽を追いかけて鉢巻きのように収奪する
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拝火教徒の秘密

2011-04-03 11:24:44 | Weblog
拝火教徒が秘密の部屋で原子の火についての講義を始めている


深い峡谷の東屋に人々が集まり人工衛星からの地球の映像を見ている


ヒッピーの娘が「我が闘争」を批判的に読み下している新月の夜
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寂しい春

2011-04-02 15:35:15 | Weblog
広場でロックコンサート魂沸騰憧れの中に留まる夜更けて


右腕にブレスレット着けている恋の行方は春風に聞く


薫る春 風胸に受け眩しい光は霞む都市 白亜こそ幻


春芽吹いている午後の陽に窓際で追憶の桜の枝噛む
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