青空Green倶楽部

時々意の趣くままに・・ミヤンマ―・国際・政治・経済・温暖化or寒冷化・限界集落etc

ミヤンマ―情勢に憂慮(ゆうりょ)

2021-06-10 00:48:03 |  ドキュメント




 6月8日付のロイター通信によればミヤンマ―情勢は悪化の一途と報道しています。国軍政府と民主派、少数民族軍の戦闘が各地で激化しています。ASEANの仲裁も紆余曲折、米英は経済制裁、ロシアは国軍に武器輸出、中国、タイ、インド、ラオスの近隣諸国は国軍との経済関係を維持しています。抗議活動の中核グループは「国軍を解体し連邦軍を創設するまで武闘闘争は辞さない」とデモ参加者に日当を払いジハード(過激派イスラム教徒の聖戦)の手法で混乱を煽(あお)っています。

 30歳代前半からEU諸国や東南、東北アジア諸国(韓国を除く)中国各地、米露の一部の仕事旅や旅をしました。ようやくたどり着いた理想の国が鎖国状態の旧タンシェ軍事政権のミヤンマ―でした。世界でも特異な仏教社会主義的な国です。アウンサンスーチー氏の率いるNLDの政権移行まで7年間、民間の日本人在留者4^5名の頃からチンやカチン族の支配地域や紛争地域を除きほぼ全土を何の問題もなく視察したのです。                                                   

  欧米や日本のメディアは独立と国体を維持しようと強権すぎた「軍事政権は悪だ」と報道していたし現報道も同じです。ミヤンマ―の地勢の独立堅持や少数民族軍の武装解除や歴史的背景で国体の維持に強力な国軍の必然性があったのです。南部のカレン族武装勢力掃討、日本人記者狙撃事件や僧侶デモ、サイクロン被害など事実を見てきましたがミヤンマ―報道は歴史や国情を理解していない報道が多く違和感を抱(いだ)いています。

 ミヤンマ―の概要です。国土面積は日本の約1,8倍、人口は約5500万人、約350の少数民族の多民族、連邦国家です。敬虔で寛容、温和な上座部仏教徒が約90%の国です。国境のある隣国は中国、インド、バングラデシュ、軍政のタイにラオスです。日本は海を隔てた南北朝鮮、中国、ロシアとの問題が多いのですがミヤンマ―は5ヶ国と国境を接しています。

 2016年に諸問題を抱えながらタンシェ軍事政権は民主化選挙に敗北しスーチー氏率いるNLDに政権移譲したのです。国の開放、拙速な民主化には無理があると予測しミヤンマ―から撤退、帰国したのです。その後、多くの国々がミヤンマ―に投資、経済活動に参画したのです。多民族武装勢力や地勢の国境、独立など問題を抱えての民主化の星スーチー氏率いる政党では無理があり今日の事態が予測できたからです。

 それには歴史的背景があるのです。英国植民地時代に多数70%のビルマ族を支配、統治するために弱小民族を官吏に登用し武器を与え独自軍を持たせた事です。タンシュエ軍事政権時代に確か27組織のうち10だったか17の,組織と和平、武装解除したのです。国名もビルマ族だけの国ではないとミヤンマ―に改名し少数民族にも配慮したのです。スーチー政権では少数民族軍の武装解除やロヒンギャ問題の解決など無理だったのです。現況では民主化の名で国軍との暴動や紛争を大衆扇動していると推測しています。

 決起した国軍は独立戦争当時、旧日本陸軍が教育、指導した伝統の軍です。タンシュエ軍事政権時代はロシアで約9000名だったか派遣し訓練をしていました。非難の的の現在の国軍は1~2年で民主化選挙を実施し規律ある国家建設を表明しています。民主化勢力は国軍を解体し連邦軍を創設するすると武装闘争を宣言しています。対外騒乱勢力も入り乱れ国体を危うくし国民をより不幸にします。

 ミヤンマ―は敬虔な上座仏教徒の虫も殺さない寛容な国民性の国だったのです。節操のない自由や民主主義、拙速な物欲を煽る経済政策に問題があるのです。温暖でコートやストーブが不用。食糧自給率は103%だったか。米は2^3毛作、果樹は豊富。護岸工事をしていないから近場の海で魚介類豊富。2^3世代同居で介護施設は不要の国です。

 高層ビルは無く車は中古車が多く自然豊かな国でした。 パリや東京には泥棒、ホームレスが多い時にヤンゴンにはいない。パリの娼婦やジプシーの子供のひったくり、ミラノのナンパ師や子供の付きまとい等々いない国でした。友人のメールによればスーチー氏の民主化後に泥棒など増えたのです。医療やトイレに問題がありましたが・。

 外圧に扇動されれば米英、中ロの主戦場になりかねない。壊滅的なシリア、アフガニスタン、イエメンのようにならない事を願っています。タイのクーデターとの違いは少数民族独自軍の武装解除ができていない事です。国軍、武装勢力、国民が互いに自重しあの世界でも稀で素晴らしかった慈悲と寛容の仏教社会主義的なミヤンマ―の再建を願っています。

写真はミンアンフライン国軍総司令官(myanmar news転載)


 


 

 


 

 

 

 

 
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