まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

2機種まとめて(大一CRエキゾチック、高尾トルネードC)

2016-09-08 19:58:02 | 昔のパチンコ台

過去記事のコメントで、機種紹介リクエストを2件頂いた。
もったいぶらず、今回は両方まとめて取り上げる事にする。

なお、ご要望があったのは、

CRエキゾチック(1993年、大一、新要件CR権利物)
トルネードC(1991年、高尾、新要件デジパチ)

の2つである。


実は、これら2機種は、私にとって「グレーに近い存在」の認識が強く、
取り扱いづらさがあり、あえて避けていた(関連機種で触れはしても)。
ただ、今般リクエストを頂いたからには(しかも同じタイミングでw)、
この機会に、ちゃんと触れておきたい。



まずは、コチラから。


CRエキゾチック(大一、1993年登場)

名機「フルーツパンチ」を彷彿とさせるシンプルな7セグ。
爆裂権利物「ダイナマイト」同様、大当りと小当りが存在。

登場から暫く、設置店に恵まれずあまり打てなかったが、、
1990年代後半~2000年辺り、丸の内で勤めていた時代、
会社終りに晴海通りをテクテク歩いたり、地下鉄を使ったりして、
東銀座駅・歌舞伎座近くのパチ屋「モンタナ」によく出向いた。
同店は長らく本機を置いたので、実践機会にもたびたび恵まれた。

前も紹介したと思うが、この店は「大一」と繋がりが強く、
1Fに本機や「ラッキーボーイ」(ダイナマイトの後継機)、
「CRバトルヒーローV」(1/3で2回ループ、3段階設定付)を
長らく設置。また、2Fパチスロの「コンチIII」も名物だったが、
ここでも、大一を連想させる特徴として、コインの裏に同社の
キャラクター「ダイナマイト君」が描かれていたのだ。


銀座モンタナ…空き台の椅子に荷物を置く、スロの1枚掛け、
パチの固定ハンドルなどの「店員チェック」が、やたらと
厳しい店だった。店員や他の客に目押しして貰うのもNG。
因みに、道路向いに「ピーアーク銀座」(現存)があって、
4号機の「マッドドクター」(大都)や「ラインズセブン」
(NET)、ハナビ(アルゼ)目当てに、コチラも会社帰りに
足繁く通っていた。


銀座モンタナのコイン。表は普通に店名ロゴだが…


裏側のデザインは思いっきり「大一」テイスト



さて、CRエキゾチックの基本スペックだが、

・賞球:5&15
・7セグデジタル(3桁)
・左・中デジは「3、7、F」の3図柄
・右デジは「1~7」と「F」の8図柄
・スルー通過⇒電チュー入賞⇒ヤクモノ貯留でデジタル始動
・デジタルは「左⇒中⇒右」の順に停止
・「777」で大当り、16ラウンド(2400個)
・「333」「FFF」で小当り、1ラウンド(140個)
・メーカー発表のデジタル当選率は「1/48」(大・小の合算値)
・777で当たると確変突入、デジタル確率10倍アップ(1/4.8)

といったところである。

リクエストのコメントで「リーチの集中」について言及があったが、
本機は、左・中デジの図柄が「3、7、F」の3つしかなく、必然的に
リーチも頻繁にかかり易い仕様。リーチアクションは極めてシンプル。
SPリーチ(ロングリーチ)などは無く、左・中テンパイ後、右デジは
実にあっさりした感じですぐ止まった。但し、当たると「爆音」が鳴る。


さて、本機の大きな問題は、「連チャン機」として出回ったにも拘わらず、
正確な内部解析データを示す、過去の文献がほとんど存在しない事である。
私はこれまでに、90年代のパチ・スロに関する資料・文献は1000冊以上
目を通しているが、CRエキゾチックの連チャンシステムを解析した資料に、
一度もお目にかかった事が無い(基本スペックやゲーム性を紹介する記事は
幾つもあるが…たまたま、縁が無いだけなのだろうか?)。

巷の情報に頼れば、777で大当りすると確変プラス「連チャンモード」突入。
以後は「小当り」(333、FFF)が来るまで、天国状態が継続するとされた。
連モード中は16ラウンド大当りばかりだから、爆裂度も高めとなる。
天国モードのループ率は70%(表面上は、大当り1種類、小当り2種類で1/3だが)。
なお、「大当りしたら電チューに入賞させて右打ち」の連チャン打法(?)も
流行ったようだが、その効果のほどは、私にはまったく判らない。

ただ、銀座でも大当り(777)はしっかり連チャンしていたし、
小当りで天国状態が終了する点も、全くその通りの挙動だった。
ただ、私の実戦時は展開が芳しく無く、ショボい2連だったり、
単発で終了したりする事も多かった。まぁ、周りは景気よく
ドル箱を積んでいたので、単に私のヒキの問題だろう。

という訳で、皆さんが期待するような情報を提供できず
残念だが、記事に出来るのはここまで。本機に関する調査は
継続して行っている為、何か進展があれば記事で報告したい。




では、続いてこちらのリクエスト機種。


トルネードC(高尾、1991年登場)

コチラも、私にとっては、いまだ「謎」の残る台だ。
ただ、CRエキゾチックと比べれば、押さえてある
情報も比較的多い。それでは、早速参りましょうか。


まずは基本スペックから。

・新要件デジパチ
・賞球:7&15
・大当り確率:1/240
・ドットデジタル(3桁)
・最高16ラウンド継続
・出玉:約2400個
・大当り図柄
「0~9」と¥、$、α、β、γの各三つ揃い(計15通り)
中デジのみ、ハズレ図柄の「米」も存在(16図柄)
(中デジのみ規則的な配列で、左右デジタルは
各数字や文字が、きわめて不規則に並んでいた)


本機は、デジタルの動きに大きな特徴があった。3つのデジタルは、
上下互い違いにスクロールした。加えて、カラフルな装飾ランプが、
各デジタルを結ぶような格好で、ピカピカS字状に流れる。その為、
変動中のデジタルが、「竜巻」の如くクルクルと渦を巻いて見えた。
「トルネード(竜巻、渦巻)」の名に相応しい、味のあるアクション。


ここで系譜的な話をすると、当時の高尾は「ニューフェニックス」
「ビッグバン」など、デジタル表示に特徴のあるデジパチを幾つも
出していた。このトルネードCも同じ流れで、平成3年末に登場。

実は当時、トルネードは「シリーズ」化されていて、
「トルネード」「トルネードB」「トルネードC」
「ニュートルネードプリティ」「トルネードE」と、
少なくとも、スペック違いの5機種が順次リリースされた。
今回リクエストがあったのは、その中のトルネードCだ。
最も話題となり、かつ設置も多かったのが「C」とされる。


さて、基本スペックでは触れなかったが、本機の大きな特徴として、

・保留玉連チャン機(保1~保4全てで発生)
・モーニング付き(朝イチ50回転以内に当り易い)

という二点が挙げられる。

私が、今まで記事に取り上げるのを躊躇したのは、この二点が
「メーカーが最初から意図したのか」、或いは「カバン屋など
裏業者が絡んだ不正基板か」が、一般ファンに過ぎない私には
全く不明だからだ。変な事を書けば、メーカーに迷惑が掛かる。
(25年前の古い話なので、特に問題になる事はないハズだが…)
だが、当時のホールでの挙動は、明らかな保留連を見せており、
また、そんな連チャンやモーニングが仕込まれた基板が、92年の
「パチンコ攻略マガジン」誌によって、詳細に解析もされている。
つまり、連チャン台が出回った事実は、動かしようがないのだ。

ただ、今回記事に関しては、「あくまでも連チャンする基板が
「出所不明」で出回っていたが、メーカー自体は関係ない」
させて頂く。曖昧の域を出ないが、どうか、ご了承願いたい。
(某誌は「メーカーがシステムとして取り入れた」としたが)


まず、連チャン性について。これは、私がよく知る新宿アルタ裏
「モナコ」(閉店)でも、ちゃんと確認が取れている。大当り後、
保1~保4全てで、保留連チャンが発生した。さらに、その挙動を
裏付けるが如く、当時のパチマガの「袋とじ」で、同誌が入手した
「ある基板」の解析結果が報告されて、件の連チャンシステムも
白日の下にさらされたのだ。

詳細は割愛するが、ザックリいえば、本機の連チャンは大当り終了後
(保留消化前)に連チャン抽選が行われて、約16%の抽選に当れば、
保1~保4(1/4で選択)でダブルが来るよう、プログラムされていた。

また、ダブル止まりの「天井」もあり、ダブル発生後は連チャン抽選
そのものが行われない仕様。但し、ダブル後の保留で「自力連チャン」
すればトリプルも可能。また、そのトリプルは「初当り」扱いとなり、
(自力)トリプル後に1/16の連チャン抽選に当れば、4連が発生する。
(以下、同じ)

新宿モナコの実戦でも、ダブル止まりが大半で、時折3連以上したから、
上記の解析結果とも見事に符合する。


次に「モーニング」について。これは、店舗毎に異なる挙動を見せた。
例えば、私がよく出入りした新宿モナコは、露骨なモーニングなどは
入っていなかったと記憶。一方、大久保の「Y-D」(仮名、閉店)は、
当初から連チャン、モーニングの噂が絶えず、朝イチの行列も出来た。
実際、設置台の1/3以上が、朝イチ50回転以内に当る挙動も見せていて、
到底、「1/240の自力モーニング」では、説明がつきづらい状況だった。

で、この点についても、実はパチマガの解析で明らかになっている。
解析の結果、RAMに「連チャンフラグ」と「大当り発生回転数」を
設定できるエリア(保留連もこのエリアで処理)があり、専用の
打ち込み機を使えば、「1~256」回の何れかで、朝イチ最初に
大当りする回転数を、任意に決定できるようになっていたのだ。
(その回転数前に自力で当てた場合、その時点で打ち込みは無効)
露骨なモーニングが目立っていた店は、この仕込みで50回転以内の
回転数を仕込んだ可能性が高い。この場合、開直目(3・0・3)が
潰される為、開店後の出目によって「仕込み」の有無を推測できた。

但し、繰り返しになるが、こうした基板が正規のものか、カバン屋等が
持ち込んだものかは、今となっては確認のしようがない。本機に限らず、
当時は、そのテの裏基板がスロ・パチともに数多く出回っていた訳で、
客寄せに必死なホールが、裏ルートを通じて連チャン基板を用意した
可能性も大いにあろう(パチマガ解析の基板も、封印が切れていた)。

そんな訳だから、「メーカー絡み云々」の話は、ここでは避けたい。
コメントを投稿する際も、その点はぜひとも「配慮」をお願いする。


今回は、この辺で。


★追記(2016.9.8)
釘師マンさん
貴重なコメントをお寄せ頂き、ありがとうございます。
業界関係者ならではの、大変臨場感あふれる内容ですね。
内容がデリケートな為、公開は控えさせて頂きますが(滝汗)、
本機研究における重要資料として、大事に保存したいと思います。
「浜」(謎)の記事作成の折には、また宜しくお願い致します。
(追記、ここまで)