天岩戸で出会った神々の企画会議と課題解決（宮崎県）

とてもきれいな水です。宮崎県の天の岩戸神社周辺の川でこの一帯は天安河原（あまのやすがわら）といわれています。天照大神（あまてらすおおみかみ）が岩戸に隠れたときに八百万（やおよろず）の神々が集まって相談した場所といわれています。ある種の企画会議の場でしょうか。阿蘇・久住から足を伸ばし初めて歩きました。

　古事記の世界、神話の世界をゆっくり歩くと、いろんな神々が自分の得意な分野で力を出していたことがよくわかります。天照大神が乱暴な素戔嗚尊（すさのお）から逃げて岩戸に隠れてしまった故に天界、地上界は真っ暗闇に。そこで八百万の神々が知恵を絞って何とか天照大神を岩戸から連れ出そうとするわけですが、企画会議の結果、天細女命（あまのうずめのみこと）がみだらな格好をして踊りだします。

　神々は大声で笑い、何事か？と思って天照大神が岩戸を開けたところを手力男命（たじからおのみこと）が岩戸を押し開いて天照大神を引き出し、その岩戸を投げやります。そして天上界も地上界も明るくなったという話ですが、私はこの話が好きです。

　住民ディレクターは企画会議を大事にします。この神々の企画会議と課題解決の方法がまさにお手本のようなものです。この岩戸神話が神楽になり、祭りになっていくのですが、おおらかでちょっとエッチで、楽しい場が出来上がっていき、結果的に天上界も地上界も明るくしてしまう企画力！！、誰のお手柄でもなく八百万の神々の総合力で解決したわけです。何もしてない神はなく、天細女命のエッチな踊りを見て大笑いしていることで十分参画しているのですね。

　と、そんなことを想像しながら神々の住む天の岩戸周辺の澄んだ空気をたっぷり吸ってきました。今月3日の昼のことでした。