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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

マイクを渡したNHKの魅力。

 久しぶりに素晴らしいNHK企画を見ました。

 3・11の直後のマスコミ取材であまりにも悲惨な現状での記者取材に限界が見られた時(と、わたしは感じました)ある局がマイクを被災された皆さんに渡して「無事であること」や「心配しないでいいこと」などを離れた家族や親戚に被災者のみなさんが直接語る番組を見ました。その時にわたしはここまでの状況になるとやっとこういう取材?!が起こりえるんだなあ、と感慨深く見せていただきました。そして被災者の皆さんの語る一言一言にテレビが始まってから60年近くなってこれほど国民に役立つことが証明された例があっただろうか?と食い入るようにテレビに入り込みました。

 民放を退職して住民ディレクター活動をはじめることになったのはまさに住民自身が自らのことを発信するテレビが地域の活性化に貢献するとの確信からでした。生活に役立つテレビとは究極、生活者自身が生の声で語ることであって、その表現手法はテレビが60年間模索し、積み重ねてきたノウハウが山ほどありますからこれをプロが出過ぎずに寄り添いながらサポートすることが大事です。

 今朝見たNHKは東日本のその後を伝える番組でした。そして被災時のあの「マイクを渡してしまう手法」が行われ、復興の途上にある皆さんが自ら語っていました。日頃の様子はNHKが撮影したものを語りに重ねてわかりやすくサポートしていました。

 最近のNHKの番組はこのように生活者に根ざした素晴らしい企画が増えてきています。NHKは地域おこしを主目的にするテレビ局ではありませんが国民や地域への貢献という放送の使命は当然あるわけですからこのような番組が続々と出ることは必ず地域から支援されるテレビになっていくと強く感じます。


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