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トップ交代と二つの電器メーカーの経営危機

2018-05-15 01:41:31 | 時事問題

日本のトップの交代と電器メーカーの経営危機

                       永井津記夫

夏の海に沈む太陽 yuu0054-009


   日本の一流電器(電機)メーカーで左前(経営破綻状況)になった会社が二つある。シャープ東芝である。会社が経営危機におちいりそうなとき、最も肝心なことは、その危機を乗り切る能力のある人物をトップに据えることである。“能力のある”とは、“危機を分析・把握し、その打開策を見つけ出す能力と見つけ出した打開策を実行する力と運を備えている”ことを意味している。

  “打開策を見つける”のはトップ自身でなくともよい。それを知っている人を見つけ出すことでもかまわない。打開策を見つけられないようなトップはどんどん交代させるような米国が第二次世界大戦で行なった軍隊型の人事を断行するのである。

  が、これは、社長や会長が絶大な権限を持っている日本の会社の取締役会議では実行することが不可能に近いかもしれない。経営の長と実働部隊の長を分離することによって、プロ野球やJリーグのようにトップ(監督)を交代させることはできるだろう。

  私の父は東芝のファンで、モーターは東芝が良いといって冷蔵庫はかならず東芝製を選んでいた。シャープは私の実家に近いところに本社があり親しみのある会社である。両社とも頑張ってほしいと考えている。シャープは鴻海の傘下に入り苦境は脱したようであるが、東芝はそうではない。

  東芝の経営危機を見ていて思うことが二つある。一つは“技術者を大事にしないことである。もう一つは“外国企業の買収”における結果的失敗である。技術者を大事にしなかったため、“フラッシュメモリー”の技術が韓国のサムソンに流出し、結果として、東芝に大損害をもたらした。

  経営者(社長など)が第一線を退いたあとも、相談役として残り、金銭的(生涯獲得金的)にも恵まれるのは良いだろう。しかし、経営者が自分のひとりの能力で会社の利益の大半を稼ぎ出し、それを社員に分配しているわけではない。社員それぞれの役割の上に経営者の利益を生み出す経営判断があって、会社が成り立っているのである。

  経営者の会社の利益に貢献している割合を算出するのは困難な面があるが、社長が社員の平均年収の100倍、200倍に達するような年収を得るような企業が日本にも出てきているのはどう見ても普通ではない。常識的には社員の平均年収の10倍以内におさえるべきであろう。ただ、倒産すべき会社を建て直し、その貢献度が何百億にもなるというのなら、それを就任年数で割って、大きな年収を得るのはそれほど異常なこととは言えないと私は思っている(これも巨額の臨時ボーナスという形がよいと思う)

  大きな発明をして、会社に多大な利益をもたらした社員にはそれなりの待遇をすべきである。青色発光ダイオードの実用化に成功し、ノーベル賞を獲得した中村修二氏はその発明の対価として得た一時金としての報賞金は本人の言によると2万円であった。彼の発明はその後の会社に何千億というような利益をもたらしたのだから、一時的な報賞金は少なくとも億単位で払うべきであった。

  もちろん、製品を売りさばく経営努力は必要であるが、それは、普通の経営者なら備えていなければならないものである。“売れる製品”を売るのは簡単である。しかし、“売れる製品を生み出すこと”は簡単なことではない。

  経営者たちには“大発明”をした社員に大きな報酬(臨時ボーナス)を支払うことに対する“嫉妬心”があるのだと私は考えている。自分の年収は億にも達しないのに、大発明をした社員ごときに数億の報賞金を支払いたくないという気持ちがあるのだろう。しかし、発明の程度に応じて報酬を受けるのは世界的に見て当たり前のことだと思われるがそれを妨げるような制度をつくるのは非常識であろう(戦前の日本企業には大きな発明をした社員に対して、高額の“賞与”出すこともあった、とされているが、これは社長自身に高額な年収があれば嫉妬心は生じにくかったと思われる)会社側がその発明に会社側としてかかった経費とその発明が生み出した利益を勘案して発明者や発明者とその協力集団に高額な報酬を支払うことは結果として会社を守ることにつながると思われる。

  発明者や技術者を軽視し、“定年退職すればそれまで”というようなことをしながら、経営陣には社員の定年よりも長く務められるようにして高額の給料と退職金を支払う(会社に大きな利益をもたらしているなら高額の給料と退職金は当然である)ということをしていれば、高度の発明やその技術の流出が退職した元社員から起こっても仕方がないように思う。技術の流失を防ぐにはその技術者に相応の敬意を払う必要がある。

  経団連の要請により社員の発明は会社のものとする法の改正がなされたが、これも、一社員に自分の年収を大きく上まわるような報賞金を支払いたくないという経営者の“嫉妬心”がからんでいるようにしか私には見えない。

  経営陣の一人の専務がほぼ個人の努力で大きな商談を成立させた。500億円の商談で、会社に三年間で60億円ほどの利益をもたらした、とする。私はこの専務に臨時ボーナスを出しても良いと思う。どの程度のボーナスが適当か難しいが、この専務も会社という組織(製品の製造、販売など)があってはじめて大きな商談を成立させることができたわけだから、会社の取り分が95%、この専務の取り分が5%というような配分にすると、3億円の臨時ボーナスをこの専務に与えることになる。しかし、多くの取引、商談において、事はこれほど単純ではないのは私も十分承知している。専務を含む一つのグループが大きな利益を生み出す商談を成立させた場合などの臨時ボーナスの配分方法なども恨みを残さないように規定しておく必要がある。

  社員を査定し給料に差をつけることは当たり前のようにやっているが、会社においては、経営陣と幹部社員がプロ野球にたとえればレギュラーであり、査定をする対象になってもよい。彼らを打者にたとえるなら、ヒットを打った本数、何本ホームランを打ったか、何打点をあげたか、投手なら、何勝をあげたか、何ホールドをあげたか、何セーブをしたかが査定の対象になる。

  査定対象をきちんとした基準を設けて査定し、レギュラーからはずすべき者ははずし、あらたにレギュラーにするべき者を入れることが必須である。もちろん、日本の会社であるから、レギュラーからはずした者にも (給料は大きく下がることがあるかもしれないが) 適当なポストを用意しておけばよい。レギュラーでない社員は裏方であるが、裏方(球場の整備、球場の運営職員など) がいなければプロ野球の試合が行なえないように、会社にも“裏方”に相当する社員が不可欠である。裏方にも敬意を払う会社経営が必要である。

  会社に莫大な利益をもたらす大発明や不可能と考えられていた技術を用いての売れる商品の開発に成功した研究者(社員)や社員グループも“裏方”であるが、経営陣は彼らを上から見下したり、嫉妬心を燃やすのではなく適切な評価をすることが必要である。その大発明が三年間で2000億円の利益増をもたらしたのなら、前の割合(5%)で行けば、10億円の臨時ボーナスを個人またはグループに出したらよいだろう。

  会社に大きな利益をもたらすような行為に対して、経営陣も含めて査定し、臨時ボーナスを出すような制度構築をすれば、経団連のように“社員の発明に対して十分に報いることを妨げる法律の制定”を政府にさせることはなくなるだろう(経営陣の査定制度などイヤだというのなら社員の査定制度もやめればよい。高額の給料を得る者ほど私に言わせれば査定制度が必要である。そうしないと激動の時代に生き残れないおそれがある)

 もう一つに移ろう。日本の企業が外国の企業の買収を行なうことが希ではない。だが、これが本当の意味で当該日本企業の利益につながるのだろうか。東芝は原子力関連企業ウエスティングハウスを買収し結果として企業破綻にいたりかねない巨額の損失を出し苦しんでいる。他の日本の巨大企業の中にも米国等の企業買収を行なっている企業がある。

  オーナー社長の場合は巨額の損失自体が自分が創った企業の存亡につながるのであるから、下手な契約、私欲にからんだ契約は行なわないのが普通である。しかし、サラリーマン社長、雇われ社長であれば、会社の経営が多少傾くようなことになっても私欲(または、私的事情…本人または家族への脅迫など) にからんだ買収計画を実行する場合があるかもしれない。

  つまり、何らかの形で、自分と相手側の経営陣の一部に多額のリベートまたは利益(合法、非合法を問わない)が生じる形で日本企業にとって不利な買収契約を結ぶ可能性はある。それも、日本の(お粗末な?)経営陣内の監査体制では見抜けない形で実行される場合が想定される。

  それに、そのような巨額な外国企業の買収をチェックすべき日本の通産官僚や財務官僚や外務官僚(とその背後の政治家)の中には、胸には日の丸を付けているが背中には米国旗(または、中国旗、韓国旗、北朝鮮旗なども含む)をつけたものがいて(外国から金をもらっているか、脅されているか、または、その両方のためかのいずれかで)、外国企業を応援し、日本企業の利益に反することを平気で(または、やむを得ず)するものがいるかもしれない。いずれにしろ、日本的、善隣友好外交的感覚でビジネスを行なうのではなく、“軍事戦略的思考”を常に意識して外国企業の買収に臨む必要がある。

 

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 ※※前のブログ「アウトソーシングの危険性―会社をヤクザ的暴力からどう守るか」で、日本の企業に大きく、致命的に欠如しているものとして、「暴対用組織」を挙げた。

 今、日本の企業に欠けているものとして私は以下のものを挙げたい。

  技術者、社員を大切にすること。経営者だけがいい目を見て、社員からイヤな会社だと思われるような企業は長続きしない。社員は奴隷ではない。奴隷制度が近世まで残っていたような国は経営者の深層意識に社員を奴隷的に扱う意識が刷り込まれているためか現在、国家衰亡の一つの原因になっているように思われる(日本の周りの国を見渡せばわかる。マネをしないことが肝要)

  外国企業の買収には軍事戦略的思考が必要で、日本企業と相手企業のトップに私的な思惑(私欲)がないかどうかのチェックが必要である。私がここで言う「軍事戦略論的思考」とは、相手の弱点を探り、相手をいかに滅ぼすかを考えることであり、ここから、自分に不利にならない形で相手をいかに生かすかの方法(有効活用する方法)を見つけることができる。

  暴対用組織をつくる意識がない企業は生き残れないかもしれない。どのような組織が企業をねらっているか、闇に包まれた時代である。テロ組織がねらっているかもしれないし、卑怯な相手企業がそのような非合法組織を利用して攻撃をしかけてくるかもしれない。日本の企業は、特に大企業は最低限度の“暴対用組織”をつくっておくべきである。  (20018年5月15日記)

 ※※大企業等がヤクザ組織などの非合法組織を利用して自己の活動を有利にしようとしているとしたら、一時的には成功したとしてもやがては露見し、経営幹部のみならず、会社の存立自体が危機に瀕する状況におちいることになりかねない。人は辞めさせれば済むが企業は辞めさせる(廃業する)わけにはいかない。先ずは、私が言う“暴対用組織”を企業内に構築すべきである。