食品のカラクリと暮らしの裏側より転載
2019年04月12日
ーーー転載開始ーーー
非正規社員の生涯賃金は正社員に対して4割も少なく格差1億円
▽正規・非正規社員の生涯賃金/厚労省データを投稿者が編集
厚労省の資料による、正社員・非正規社員・それぞれ男女別に20~64歳まで45年間に得られる平均的な生涯賃金をご案内致します。
▽正規・非正規社員の生涯賃金/厚労省データを投稿者が編集
厚労省の資料による、正社員・非正規社員・それぞれ男女別に20~64歳まで45年間に得られる平均的な生涯賃金をご案内致します。
まず男性の正社員は2億5079万円、非正規社員は1億4615万円と、正社員の58%に過ぎません。
額は、1億円以上も差が出ています。
女性は正社員1億8519万円に対し、非正規社員1億1144万円です。
ほぼ同様に、女性正社員の60%です。従業員規模別に見ると、5~9人の小規模企業の生涯賃金比率は、非正規社員は正社員の70.9%でした。
しかし1000人以上の大企業では、47.5%と半分以下の酷いものです。
やはりこのデータでも、大企業が非正規雇用労働者の賃金を異常に低く抑え、儲けを上げていることが窺えます。
私が若い頃は、「所詮、俺達は会社の歯車なんだ」と愚痴をこぼしていました。
私が若い頃は、「所詮、俺達は会社の歯車なんだ」と愚痴をこぼしていました。
しかしある新聞を読んで、今考えればそれでも恵まれていたと感じます。
歯車ならまだ“存在感”や、それなりの役目が続きます。
しかし現在の非正規社員・派遣社員は、「燃料」に過ぎないと言うことです。
役目が終われば一生懸命働いた会社から簡単に首を切られ、燃料のように燃えてなくなる、あるいは煤(すす)や塵(ちり)となって跡形も何もなくなってしまうのです。
全くもって、酷い話です。
非正規社員急増の現象は、自民党政権による人間性を無視し経済一点張りの間違った政策の結果です。
様々な労働制度の改悪によって、日本は社会基盤が壊れ掛かり深刻な現状なのです。
過労死の増大・ブラック企業の横行、長時間残業や労働強化から、働く方々の疲労困ぱいぶりが目立ちます。
過労死の増大・ブラック企業の横行、長時間残業や労働強化から、働く方々の疲労困ぱいぶりが目立ちます。
企業は効率・競争心ばかりを煽り、その結果、労働者間の不信、どこに行ってイライラしている人を見掛けます。
給料は安い、将来の見通しが効かないため、結婚どころではありません。
結婚できたとしても給料が安ければ、子供の教育支援もままなりません。
さらには非正規社員は、厚生年金ではなく国民年金を自払させられる、企業による健康診断さえない会社がザラです。
これでは、将来、重大な病気を発症する恐れがあり、また老後も満足な年金が得られないでしょう。
非正規社員は現在の給料が安いだけでなく、将来に渡って不利益なことが長く続くのです。
資本金10億円以上の大企業が貯め込んでいる内部留保金は、過去最高の400兆円を超えます。
資本金10億円以上の大企業が貯め込んでいる内部留保金は、過去最高の400兆円を超えます。
自民・公明党政権は、大企業が儲ければその会社の労働者賃金だけでなく、やがて全ての労働者に滴り落ちる「トリクルダウン効果」で景気が浮揚すると、嫌というほど言い続けています。
しかし実態は、依然、企業内で貯め続け、また景気も良くなりません。
そこで国公労連は試算を発表し、大企業の内部留保金をたった1%使っただけで、47.5万人の雇用(年収300万円・1年間雇用)を創出できるとしています。
また3%未満を取崩すだけで、正社員全員に月額2万円の賃上げ(年間ボーナス4か月を含め総額32万円アップ)ができます。
非正規社員に対しても、同様なデータを出しています。
大企業は毎年このくらいを取崩しても全く問題ないどころか、各年、それ以上を貯め込んでいるのです。
GDP(国内総生産)の6割を占める個人消費、支える大きな柱は労働者の賃金です。大幅賃上げこそ、景気回復のベースになるものです。
GDP(国内総生産)の6割を占める個人消費、支える大きな柱は労働者の賃金です。大幅賃上げこそ、景気回復のベースになるものです。
大企業とつるんだ安倍政権が出す経済政策が、次々と失敗(的を外した矢)するのは当然です。
景気回復の決め手になる、4割を超える非正規社員の正社員化と正社員の大幅賃上げを促進させないからです(ポーズばっかりです)。
もう非正規社員という言葉が、なくなるのを望みます。
正規・非正規の区分ではなく、同一労働・同一賃金を基本に、働く側の意志で「フルタイム」か「パートタイム」を選択できるようにすべきです。
諸外国では、当たり前のシステムです。
子供を持った女性・高齢者など多様な生活パターンに合わせた働き方を認め、そして賃金保障するのが、本来の「多様性のある雇用」というものです。
因みに警察捜査のフィクション小説ながら、ベースはかなり派遣・非正規の悲惨さが書かれています。
因みに警察捜査のフィクション小説ながら、ベースはかなり派遣・非正規の悲惨さが書かれています。
ぜひご覧下さい。 「ガラパゴス」(上下巻) 著者:相場英雄 小学館
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