食品のカラクリと暮らしの裏側より転載
2019年03月31日
ーーー転載開始ーーー
天然食材使用を誇張するも中身のほとんは食品添加物と化学物質
調味料メーカーの「だしの素」の2回目です。
調味料メーカーの「だしの素」の2回目です。
製品表示には、2つの誇張が見られます。
1つめが、鰹などの天然食材を使っていることを謳う製品です。
天然食材を使っていてもほんのわずかで、中身のほとんどが前号の食塩・化学調味料・たんぱく加水分解物と、かつお・昆布エキスを配合したものです。
2つめが「化学調味料不使用」、これも誤魔化しです。
代用しているのが、食品添加物(化学調味料)の分類に入らない、「たんぱく加水分解物」と「酵母エキス」です。
既号のようにたんぱく加水分解物は、小麦・魚・くず肉のたんぱくや脱脂大豆を、塩酸で加水分解して作られた化学的な調味料です。
化学調味料と同じように、加工品のうま味をプラスするために使われます。
酵母エキスも、グルタミン酸Naを配合したような旨味を持っています。
酵母エキスも、グルタミン酸Naを配合したような旨味を持っています。
何れにしても天然の鰹や昆布の旨味ではなく、工業的な化学成分です。
出汁に限らず、敢えて食品添加物が入っていないことを謳う製品のほとんどは、食品添加物に分類されない別の工業的な代用品と思っても過言ではありません。
一方、「だしパック」などに「保存料不使用」と書かれている製品があります。
いかにもメーカーの善意や、食材を吟味しているように見えます。
それは単なるポーズ・見せ掛けで、そもそも「だしパック」などの製品には、法律で「合成保存料」を使用してはいけないのです。
ここからは、出汁の延長と言える「麺つゆ」についての話です。
ここからは、出汁の延長と言える「麺つゆ」についての話です。
市販の麺つゆも天然食材で作られておらず、化学物質が主体の製品ばかりです。
いくら天然風な麺つゆに見せ掛けても、ブドウ糖果糖液糖と化学調味料で構成されたものです。
下記の、成分表をご覧頂きましょう。
ほとんど、「だしの素」といっしょです。
夏の暑い時期の食事を、栄養もミネラルも乏しい麺つゆの蕎麦(駅蕎麦・立ち食い蕎麦など)で済ませていたら力が出ませんよ!
▽市販品や業務用麺つゆ (原材料と食品添加物の使用種類・重量順)
・ブドウ糖果糖液糖 ・新式醸造しょうゆ(注記参照) ・食塩 ・グルタミン酸ナトリウム
・かつお節エキス ・たんぱく加水分解物 ・昆布エキス ・酵母エキス ・イノシン酸ナトリウム
※新式醸造しょうゆ=一般の醤油とは異なり醸造したものではなく、糖分と化学調味料を混ぜ合わせただけものです。シロップと同じで、醤油色に着色料や香料で“醤油風”に見せ掛けた製品です。
一般的に食品表示は、重量順に書かれます。
▽市販品や業務用麺つゆ (原材料と食品添加物の使用種類・重量順)
・ブドウ糖果糖液糖 ・新式醸造しょうゆ(注記参照) ・食塩 ・グルタミン酸ナトリウム
・かつお節エキス ・たんぱく加水分解物 ・昆布エキス ・酵母エキス ・イノシン酸ナトリウム
※新式醸造しょうゆ=一般の醤油とは異なり醸造したものではなく、糖分と化学調味料を混ぜ合わせただけものです。シロップと同じで、醤油色に着色料や香料で“醤油風”に見せ掛けた製品です。
一般的に食品表示は、重量順に書かれます。
しかし「麺つゆ」だけは、中身の重量にかかわらず、しょうゆ→風味原料(かつお節など)→糖類の順に並んでいます。
理由は、かつて原料の鰹節・昆布などの重量とそこから溶出された量が分かりにくい理由から、上記の画一表示にしてしまったのです。
前時代的で、今時、何でも簡単に成分分析ができます。
そうした業界の詭弁を鵜呑みにした農水省が、腰が引けているからです。
それが、今日まで続く“まやかし麺つゆ”の作り方です。
麺つゆも「だしの素」も、メーカーの製造発想(成分・作り方)がほとんどいっしょです。
ーーー転載終了ーーー