養生LABOより転載
2016/4/17
ーーー転載開始ーーー
私たちは愛知県出身と言うこともあり、麹文化が盛んなので味噌、みりん、醤油、酢などはとても身近です。
その中でも一番いいと思うのは味噌です。
味噌は微生物の力を活かした発酵食品で、体に良いミネラルやビタミン等をたくさん含んでいます。
植物性乳酸菌も豊富に含まれています。

これはまさに超スーパーな万能薬!
「みそは医者要らず」
「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」
「みそ汁一杯三里の力」
「みそ汁は不老長寿の薬」
「みそ汁はたばこのずをおろす」
(ず=毒、害)
と昔からことわざで言われていました。
江戸時代に人見必大によって著された本草書「本朝食鑑」にもこう書かれています。
『本朝食鑑』(元緑8年・1695)によると「みそはわが国ではむかしから上下四民とも朝夕に用いた」もので、「1日もなくてはならないもの」であり、「大豆の甘、温は気をおだやかにし、腹中をくつろげて血を生かし、百薬の毒を消す。
麹(こうじ)の甘、温は胃の中に入って、食及びとどこおりをなくし、消化をよくし閉塞を防ぐ。
元気をつけて、血のめぐりをよくする」効果があるとしています。
引用 みそで健康
『味噌の起源』
『味噌の起源』には2つの説があるといわれています。
一つは、中国から伝来したという説。
二つめは、日本の味噌の原型は歴史が古く、縄文時代後期~弥生時代からとする説。
この当時の味噌は、調味料というよりは豆やその他の穀物を塩漬保存した保存食として使われていたそうだが、とにかく歴史は古い。
以前納豆に起源についてもお話しを聞いたことがありますが、食の起源はおもしろいですね。
【味噌は戦陣食(陣中食)】
戦国武将たちは戦場での食料に必ず味噌を持参していたといいます。
当時、味噌は貴重なたんぱく源で、保存できる栄養食ともあり、焼いたり、干したりして味噌玉として持ち運びに便利なようにしていました。
豊臣秀吉、徳川家康は「豆味噌」、武田信玄は「信州味噌」、伊達政宗は「仙台味噌」といってそれぞれ自慢の味噌がありました。
今までさまざまな味噌を試してきていますが、私は愛知県出身ということもあり断然豆味噌が好きですし、しっくりきます。
そこで「豆味噌」三河の武将徳川家康に注目してみました。
【戦国武将の長寿食】
徳川家康は戦国時代の平均寿命がわずか37~38歳であったのに対し、家康は75歳まで生きられた。
「長命こそ勝ち残りの源である」と常々、語っていた徳川家康の健康と長寿を支えていたのは、麦飯と豆味噌と言われています。
【参考サイト】→ みその歴史
味噌は現代の私たちにとっても無くてはならない存在です。
活性を高めてくれる味噌は、病気予防、治癒効果、そして解毒作用もあり、腸内環境を整えてくれるスーパーフードです。
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驚きの味噌の7つの効能
①酸化を防ぐ作用がある。(熟成過程で抗酸化力を高める物質が生まれるため)
②肝臓の過酸化脂質を防ぐ。
③老化防止に良い
④メラニンの生成抑制効果がある。
⑤骨粗しょう症に効果がある
⑥脳卒中、痴呆症心臓疾患などの発症を低下させる
⑦味噌汁を飲む人は胃がんによる死亡率が低い(味噌に含まれるイソフラボンが胃がん抑制物質)
【参考記事】みその効用
味噌は日本人になくてはならない食べ物、本当に身体に良い食べ物なんだなと味噌に感謝です。
先人から受け継いだ味噌。食文化としてこれからもどこの家庭でも毎日食卓に上がったら最高ですね。
知っておきたい大豆イソフラボンの1日の適正量
内閣府食品安全委員会(平成18年5月16日更新)では、大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値は1日70~75mgで、食事に上乗せして摂取するトクホだと大豆イソフラボンの安全な一日上乗せ摂取量の上限値は1日30mgとされています。
(※いずれも大豆イソフラボンアグリコン換算値)
妊婦、胎児、乳幼児、小児については、大豆イソフラボンを日常の食生活に上乗せして摂取することは、推奨できないと書かれていました。
この1日の摂取目安量を食品に換算すると、
・味噌汁1杯(味噌20g)→約9mg
・納豆1パック(50g)→約36.8mg
・絹ごし豆腐1/3丁(100g)→約21mg
・豆乳200g→約49.6mg
・大豆煮豆(50g)→約36.0mg
【参考記事】摂り過ぎてもNG!大豆製品の一日の目安量
食品に置き換えてみると1日目安70~75mgなので、例えば、味噌汁は1日約3杯飲むとして、約30mg、プラス納豆も毎日じゃないにしろ1パックは食べる約37mg、この時点で67mg、これにプラスして豆乳やら大豆煮豆を食べたらオーバーになってしまいます。
味噌汁を積極的に飲むことや納豆などの発酵食品を食べることはかなりおすすめですが、やはり極端に一つの食材などに頼りすぎて食べすぎたりするのは弊害が出たりする場合もあると思うので、どの食材もバランスよくとることが最良ですね。
私が思う毎日食べたい本物の味噌とは、
3年熟成、有機大豆か国産大豆、天日塩(自然塩)、無添加(アルコール添加なし)、杉桶仕込の天然醸造のものを私は選びます。
まれに非加熱(生味噌)もあります。
火入れ(加熱処理)して、加熱温度にもよるが、菌は死んでしまうけど、死んでも腸には届くので問題はないと言われてるので大丈夫です。
本物の味噌は、手間・時間を大変かけて作られているので、スーパーで売っている一般的なお味噌よりもどーしても価格が高くなりますが、味の違いは歴然です。
それだけ価値はあると思います。
私は豆味噌、米味噌など4種類くらいは揃えているので気分によって味を変え頂いています。
無添加で大豆、食塩、(米)だけでつくられているものでもお手頃に売られているものもありますので、あとは熟成何年なのか、杉桶仕込の天然醸造なのか、ご自身の中で妥協する部分やお好みで基準は選ばれるのがいいと思います。
味噌は添加物が少ないほうだと思いますが、調味料(アミノ酸等)やビタミンB2、酒精、アルコール、といった添加物が入っている味噌も多くあります。
・調味料(アミノ酸等)は、化学調味料で昔から危険性について警告はされています。
・ビタミンB2は、ビタミンと聞くと入ってくれてるなら逆にいいかなと思われる方もいるかもしれませんが、味噌の場合は見た目を色鮮やかにするために、着色料的な感じで使われています。
・酒精やアルコールは、麹菌の働きを失活させ発酵を止めるために添加されています。
・酒精は、袋の膨張を防ぐ役割もあるそうです。
もちろん安くそして大量生産し、日持ちをさせ安全のために添加されているという名目なので、一方から見れば食中毒などなく安全に食べれるということはあるとは思います。
しかし家でつくられる場合、生味噌の場合は保存なども十分に気をつけられるのがいいと思うのでそこはご自身のご判断でお願います。
遺伝子組み換えについては・・
みそに使用されている大豆の「遺伝子組み換えでない」の表示は、生産、流通の段階を通して遺伝子組み換え大豆が混入していないことを証明する書類が完備している場合は、表示をしてもしなくてもいいということになっているそうです。
(改正JAS法の加工食品品質表示基準)
基本的に現在(※1)、全国味噌協同組合連合会に加盟している会社【47組合929企業】のみそに使用されている大豆は非遺伝子組換え大豆です。
また、市販のみそで「遺伝子組換え大豆は使っていません」の表示をしていないみそもすべて非遺伝子組換え大豆とのことです。
仮に、「遺伝子組換え大豆」を使用している場合や、「組換え不分別大豆」を使用する時は、表示の義務があるので、「遺伝子組換え大豆使用」または「遺伝子組換え不分別」と表示しなければならないことになっているとのことでした。
(※1)みそ健康づくり委員会に直接お電話して確認したところ、本文中の現在というのは、平成27年6月改定第1刷現在とのことです。
【参考文献】みそ知り博士のQ&A 50
こんな身近に日本の有難いスーパーフードがあります。
皆さんもご自分に合ったお気に入りのMY味噌を見つけて是非毎日の一汁にプラスして味噌パワーの恩恵をいただきましょう。
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