全面禁煙にすると店の売上げは下がるのか
yahooニュースより
飲食店を全面禁煙にすると店の売上げは下がるのか
山路力也 | フードジャーナリスト
11/25(土) 19:48
https://news.yahoo.co.jp/byline/ymjrky/20171125-00078228/
飲食店を完全禁煙にすると売上げは下がるのか。JTの調査によると、
2017年5月現在の全国の喫煙者率は18.2%(男性28.2%、女性9.0%)である
(参考資料:JT 2017年「全国たばこ喫煙者率調査」2017年7月27日)。
8割以上の客は非喫煙者ということになる。店を完全禁煙にした場合、
2割の喫煙客を失うかもしれないが、8割の非喫煙客に
リーチする可能性が高まるのだ。また、喫煙者の中でも食事の時には喫煙をしない
という人も増えているので、実際に失う喫煙客はそれよりも低いだろう。
当然のことながら既存客を考えた場合、上記の比率はそのまま適用されない。
例えばこれまで5割の喫煙客がいた店の場合は5割の喫煙客を失うリスクがある。
前述したアンケートの結果もその懸念から導き出されたものだ。その場合、
一時は売上げが下がるかもしれないがそれを埋めるか上回る非喫煙客の来店が
期待出来る。さらに完全屋内禁煙化した飲食店の場合は、
従業員確保も容易になることが予想できる。
受動喫煙を嫌うのは客だけではなく従業員も同じだ。
国や地方自治体がどのような策を打つのかを見守っている飲食店も多いと思うが、
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、受動喫煙防止の流れは
確実に高まっていく。屋内完全禁煙が一般的になっている諸外国から
来る観光客などが選ぶのはどういう店なのか。諸外国に遅れをとっている
行政に付き合うことなく、いち早く諸外国なみの基準を取り入れた
飲食店が選ばれるのは明確だ。多くの非喫煙客の来店が見込まれ、
外国人観光客にも選ばれ、従業員確保もできる。飲食店が取るべき答え
はひとつしかないと思うのだ。