カーク博士らの研究では、血液サンプルが健康な被験者から採取され、低レチノール値を有する被験者は、進行ガンの危険率が6倍であった。イギリスでは、血清レチノール値の低下が、肺ガン患者で見られ、パキスタンやインドでは、口腔癌患者で見られた。なお、これらのレチノイド値が低い事は、ガンになった結果、と考えられている。レチノイドの血清濃度が、ヒト癌の危険率の重要な決定因子であることが証明されるとすると、ビタミンA摂取の著しい増加は、レチノイド濃度のわずかの増加から、その相関関係が複雑になります。
ペト博士は、カロテン血清濃度を高める事が、もっと有効であることが、証明可能であると考えているようです。なお、動物実験では、カロテンがガン退縮効果を有し、また、疫学的データでは、レチノールと同じくらいカロテンでも、ガン退縮効果を有しています。インドとパキスタンでは、レチノールと同様、カロテンの血清濃度の低値が対照に比べて、ガンの症例で観察された。また、摂取したカロテン量が増加するに従って、ビタミンAに転換された率は減少し、カロテンの血清濃度は徐々に上昇します。
なお、米国国立ガンセンターでは、25,000人の医師による、カロテンの無作為ガン対照試験を企画しているようです。ところで、カロテン類はビタミンAの前駆体で、レチノールはビタミンAの一種です。更なる研究により、ビタミンCやビタミンD同様、更なる研究により、ビタミンAグループもガンの退縮因子になることが待たれます。
References
George E. Berkley. Cancer: How to prevent it &How to help your doctor fight it.1978by Prentice-Hall, Inc
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