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ガン予防とビタミンの関係について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-08-14 17:09:00 | 健康・病気

ガン予防とビタミンの関係については、多くの研究が報告されています。研究によると、ビタミンA(肝油などに含まれる)とガン関係については、十分量のビタミンAを摂取すれば、皮膚ガンと口腔癌に罹るリスクを減らし、また、ビタミンAは、肺、胃腸管などの上皮細胞保護作用があります。実験用ラットにビタミンA欠乏食を与えると、悪性腫瘍の進行を促すと報告されています。発がん性化学物質とビタミンAが結合すると、発がん性化学物質による前ガン細胞を破壊します。また、発がん性化学物質に暴露された実験動物は、ビタミンAが欠乏した場合、ガンが進行します。ビタミンAは免疫T細胞の産生に極めて重要で、免疫T細胞は、ガンから我々を守ってくれる細胞の一種です。さらに、ビタミンAは感染を予防し、腎結石の予防にも役立ちます。なお、ビタミンAは、卵黄、バター、肝油などに含まれています。

次に、ガンとビタミンB群との関係については、実験動物の食餌にビタミンB2が欠乏すると、脳腫瘍を発症する可能性があります。また、発がん性化学物質を動物に投与すると、ビタミンB2欠乏症の場合、ガンが進行し、ビタミンB2を大量に投与すると、ガンの進行が遅くなります。なお、ビタミンB2は免疫系の保護に重要であり、免疫系の失調はガンの原因の1つです。また、ビタミンB2とビタミンB6を同量摂取することが、ガン予防に重要で、コリンも肝機能保護作用を有するビタミンです。なお、肝硬変は肝がんの前駆状態で、実験動物では、肝がんの回復にコリンの添加が効果があると報告されています。

動物性脂肪の大量摂取とガンの進行には、相関関係があり、動物性脂肪を大量に摂取すると、ビタミンEの必要量が増えます。そして、ビタミンEの摂取量を増やすと、ガンの進行は遅くなります。また、過酸化脂質が発がんに関係あり、ビタミンEは脂質の過酸化を防ぐ働きがあります。

ミネラル栄養素のセレニウム(セレン)と癌との間には相関関係があり、セレニウムが少ない土壌の地方はガン発生率が高いという報告があります。なお、ビール酵母にはセレニウムがが含まれ、ガン予防にも食べられていますが、大量のセレニウム摂取は毒性がありますが、少量摂取はガン予防に必要と言われています。また、ガン患者は亜鉛イオン(グルクロン酸亜鉛など)が欠乏しています。これら必須ミネラルは普通、食物、またイオンの形での適正量の摂取が適切です。そして、これらの栄養素とガンの関係の更なる研究が待たれます。

References

George E. Berkley. Cancer: How to prevent it &How to help your doctor fight it. 1978 by Prentice-Hall, Inc

Earl Mindell's Vitamin Bible. Earl Mindel Associates Inc

J.W. McCormick. Vitamins nd minerals to  prevent cancer.Archives of Pediatrics. 1954

 


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