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β-ナフチルアミンによる膀胱ガンへのビタミンCの効果について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-09-10 15:15:16 | 健康・病気

化学物質や化学物質間の化学反応による膀胱ガンの発症が数多く報告されていますが、その対策としてのビタミンCの効果が報告されています。一連の発ガン物質は極めて早く酸化するので、3-ハイロドキシイアントラニール酸のように酸化し、これらを防止するため酸素スカベンジャーが存在しない場合、空気中の酸素に晒されると、自動的に酸化されます。このような発ガン物質の例は、水酸化されたβーナフチルアミンであり、これは、3-ハイロドキシイアントラニール酸のように、空気中の酸素に晒されると、受動的に酸化されます。

Schlegel博士らによると、再発した膀胱ガン患者は、毎日、1.5gのビタミンCを摂取すべきで、その量では、有害な作用をもたらさず、酸素スカベンジャーとして作用する尿中ビタミンC濃度を表す量である、と推奨しています。なお、βーナフチルアミンを犬に投与すると、毎日の投与量が多い場合、多くの犬が1年以内に膀胱ガンになることがよく知られています。βーナフチルアミンに暴露された工場従業員の膀胱ガン潜伏期間は、暴露されてから10~20年です。どの程度のビタミンC量で膀胱ガンを防げるか、博士らは、冷凍オレンジジュースの形(50mg/100ml)で実験に用いた時、約300mg/日のビタミンCに等しかった。5名の喫煙者と5名の非喫煙者が60日にわたって研究され、尿中ビタミンC値は1ヶ月の間、1日おきに測定された。これらの人達は、ビタミンCやオレンジジュースを摂取するよう指示されなかったし、このような条件での正常な尿中ビタミンC排泄は、6.2mgから5.2mg%の間で変化しました。なお、喫煙者の排泄レベルは、1.2mg%を超えず、非喫煙者の多くは、約2.omg%まで上昇しました。これらの対照期間に続いて、5名の喫煙者と5名の非喫煙者は、1ヶ月、凍結オレンジジュースを毎日、コップ3杯与えられ、ビタミンCの測定では、非喫煙者同様、1日おきに喫煙者から10から11mg%の範囲まで尿中ビタミンC値の増加を示した。対照期間、オレンジジュースを飲んでいない喫煙者の平均値は0.68mg%であり、非喫煙者の平均値は1.02mg%であった。毎日、オレンジジュースを600ml飲んだ後、尿中ビタミンC値は、喫煙者では平均4.52mg%、非喫煙者では平均4.98mg%であった。なお、この研究の目的は、測定した値が尿中に存在する物質の酸化を防いだり、発ガン性の可能性を防ぐのに十分であるかどうか調べることであった。

References

Schlegel,J.u.et al. Proposed uses of ascorbic acid  in prevention of bladder carcinoma. Ann. N.Y. Acad. Sci. 258:432-438

Schlegel, L.I. t al. (1969)Study in the etiology and prevention of bladder carcinoma.  J.Urol, 101:317-324


 

 


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