デジブック 『ダンシング』
鈍(ドン)な人は
大抵
おいてきぼりに合う
これは世の定めだ
おいてきぼりが
ひとりきりだと思うと辛いが
おいてきぼり人
は沢山いて
おいてきぼりが集まれば
おいてきぼり屋が
建ち
にぎわいができて
人が集えば
おいてきぼり社
が設立されて
おいてきぼり横町
が
あちこちに出現する
おいてきぼり万歳!
である
界隈にゃ
ほったらかされ隊
なる者達が
横町の見回りをして
治安を保つ
いそぎ足の異邦人を
それとなく
町外へ
誘導してやるのも
ほったらかされ隊
の仕事である
迷い込んだ鋭人に
とどまりたければ
『おいてきぼりになりなさい。』
と
一応親切心で
告げる場合もある
時々
疲れた顔の人にだけ
だが
大抵は急ぎ足で
駆け抜けるので
声が届いていない
だから
とどまることもない
この町の
おいてきぼり社
では
不便な物を開発している
世に便利で役に立つもの
が氾濫して
使い捨てられるので
不便で使いにくく
がんはらないと
役に立たない物
だが
長~い目でみると
ある日
気がついたら
道具と自分が
補い合う存在
になれる銘品
そんな物をつくる会社が
おいてきぼり社だ
横町の角の赤暖簾
おいてきぼり屋では
会社帰りに一杯飲んでいる
おいてきぼり社員
と
ほったらかされ隊員
達が
ぼそぼそと
遠慮がちに話している
おいてきぼり社の
新製品が
テーブルにあって
ほったらかされ隊員
が手に持って
『これは役に立たんねぇ!』
と言う
『はい。嬉しいほど不便でしょ』
『いつ発売なの?』
『うーんいまのところ注文がないし、
置いてくれそうな店もないから未定です。』
『じゃあまずは、ほったらかされ隊が人数分注文しましょ。』
『それはありがとう、ところで社長がねえ~。』
『社長がどうかしたの?』
『なんか血迷って、便利なもの作りはじめたのね』
『で、社員にほったらかされて、すねてしまったのよ』
『なら、おいてきぼりにしな』
『社長をおいてきぼりで新会社設立?』
『そりゃいい!企画製作販売までの会社にしよう』
『おいてきぼり便利社! VS おいてきぼり不便社!』
『おいてきぼり社長は寂しがるね~』
『はははん。』
『便利なもの作るからさ!』
『人間の進化にゃ~不便が大事よ』
『じゃ新会社設立に乾杯!』
『パイカ~ン!』
~第1話 完~
付加価値ってなにさ
ふかふかふか
不可価値?
負荷価値?
になり
価値のないものに
価値を見出だすこと
なんじゃなかろか
などと
無駄に思ったりして
だいたい価値ってなんなん?
誰が決めたりするのんさ
そんなどうでも良い事を
枕言葉にしつつ
暴れ馬に追いかけられてる
気がする日々
次の仕事が
金木犀の香りに
便乗して
追いかけてきた
今日仕事先に
打ち合わせに
自転車で行く途中
公園があり
時間まで10分ほどあったので
寄ってみた
公園には
結構人がたくさんいた
夕飯時の六時前頃
夕暮れの公園
キンモクセイの香りがする
なつかしき香り
木星に帰らなくちゃ
『!?』
打ち合わせの
仕事先の会社周辺は
住宅地で
自転車で走ると
鼻先に
夕餉のおかずの
匂いが漂ってきた
うーんいい匂い
『白いご飯をくれ!』
モクセイは香り
夕餉は匂い
香りと匂いの差は
鼻から
上へぬけるのが香り
下へ収まるのが匂い
星は天へ
夕餉は腹へ
ひまわりも踊っていた
Hip Hop?
花笠音頭?
5分で
ダンシングひまわりを
デジカメってから
打ち合わせ先に向かう
で
次の仕事は
花市場の移転計画に伴う
花市場公園構想
みたいな感じ
かな
とりあえず
また現場調査さ
事件は会議室で起こっているんじゃない!
現場で起こってるらしい?
まあ
そうだけどね
花市場は事件じゃなく
セリをやってますね
多分
花の束や鉢を前に
わんさか苗木もあります
とにかく
束や山盛りや
山積みの感じは
なんか素敵です
だから市場は好きです
活気と熱気と色取りどりな情景
腹を満たす花の香りはあるのか
鈍(ドン)な人は
大抵
おいてきぼりに合う
これは世の定めだ
おいてきぼりが
ひとりきりだと思うと辛いが
おいてきぼり人
は沢山いて
おいてきぼりが集まれば
おいてきぼり屋が
建ち
にぎわいができて
人が集えば
おいてきぼり社
が設立されて
おいてきぼり横町
が
あちこちに出現する
おいてきぼり万歳!
である
界隈にゃ
ほったらかされ隊
なる者達が
横町の見回りをして
治安を保つ
いそぎ足の異邦人を
それとなく
町外へ
誘導してやるのも
ほったらかされ隊
の仕事である
迷い込んだ鋭人に
とどまりたければ
『おいてきぼりになりなさい。』
と
一応親切心で
告げる場合もある
時々
疲れた顔の人にだけ
だが
大抵は急ぎ足で
駆け抜けるので
声が届いていない
だから
とどまることもない
この町の
おいてきぼり社
では
不便な物を開発している
世に便利で役に立つもの
が氾濫して
使い捨てられるので
不便で使いにくく
がんはらないと
役に立たない物
だが
長~い目でみると
ある日
気がついたら
道具と自分が
補い合う存在
になれる銘品
そんな物をつくる会社が
おいてきぼり社だ
横町の角の赤暖簾
おいてきぼり屋では
会社帰りに一杯飲んでいる
おいてきぼり社員
と
ほったらかされ隊員
達が
ぼそぼそと
遠慮がちに話している
おいてきぼり社の
新製品が
テーブルにあって
ほったらかされ隊員
が手に持って
『これは役に立たんねぇ!』
と言う
『はい。嬉しいほど不便でしょ』
『いつ発売なの?』
『うーんいまのところ注文がないし、
置いてくれそうな店もないから未定です。』
『じゃあまずは、ほったらかされ隊が人数分注文しましょ。』
『それはありがとう、ところで社長がねえ~。』
『社長がどうかしたの?』
『なんか血迷って、便利なもの作りはじめたのね』
『で、社員にほったらかされて、すねてしまったのよ』
『なら、おいてきぼりにしな』
『社長をおいてきぼりで新会社設立?』
『そりゃいい!企画製作販売までの会社にしよう』
『おいてきぼり便利社! VS おいてきぼり不便社!』
『おいてきぼり社長は寂しがるね~』
『はははん。』
『便利なもの作るからさ!』
『人間の進化にゃ~不便が大事よ』
『じゃ新会社設立に乾杯!』
『パイカ~ン!』
~第1話 完~
付加価値ってなにさ
ふかふかふか
不可価値?
負荷価値?
になり
価値のないものに
価値を見出だすこと
なんじゃなかろか
などと
無駄に思ったりして
だいたい価値ってなんなん?
誰が決めたりするのんさ
そんなどうでも良い事を
枕言葉にしつつ
暴れ馬に追いかけられてる
気がする日々
次の仕事が
金木犀の香りに
便乗して
追いかけてきた
今日仕事先に
打ち合わせに
自転車で行く途中
公園があり
時間まで10分ほどあったので
寄ってみた
公園には
結構人がたくさんいた
夕飯時の六時前頃
夕暮れの公園
キンモクセイの香りがする
なつかしき香り
木星に帰らなくちゃ
『!?』
打ち合わせの
仕事先の会社周辺は
住宅地で
自転車で走ると
鼻先に
夕餉のおかずの
匂いが漂ってきた
うーんいい匂い
『白いご飯をくれ!』
モクセイは香り
夕餉は匂い
香りと匂いの差は
鼻から
上へぬけるのが香り
下へ収まるのが匂い
星は天へ
夕餉は腹へ
ひまわりも踊っていた
Hip Hop?
花笠音頭?
5分で
ダンシングひまわりを
デジカメってから
打ち合わせ先に向かう
で
次の仕事は
花市場の移転計画に伴う
花市場公園構想
みたいな感じ
かな
とりあえず
また現場調査さ
事件は会議室で起こっているんじゃない!
現場で起こってるらしい?
まあ
そうだけどね
花市場は事件じゃなく
セリをやってますね
多分
花の束や鉢を前に
わんさか苗木もあります
とにかく
束や山盛りや
山積みの感じは
なんか素敵です
だから市場は好きです
活気と熱気と色取りどりな情景
腹を満たす花の香りはあるのか