ずいぶん前の話で恐縮だけど北九州博があった年、
その年から26年前の八幡の公害工場地帯に住んでいた小学六年生の作文が、
その北九州博覧会に展示されていて、いまなお色あせないその文を
西日本新聞で紹介していた。
あまりにうまかったので控えておいたのだけれど、ちょっと読んでみる?
「公害」 城山小学校6年 山下隆一
きょうものどがいたい
近くの工場を見ていると高いえんとつから
真っ黒いけむりがでている
洞海湾からは、くさいにおい
車からは、はいきガスと騒音
こんな生活がいやになる
おじいさんの子供の頃は
城山に住む小鳥のさえずり
洞海湾を泳ぎまわる魚の群れ
ぎおん祭りのかね、たいこのひぴき
にぎやかだったそうだ
鳥も去り、魚の姿も見えず、
一人去り、二人去ってゆく友人たち
でも去れるものはよい
暮らしが立たないでどこにもいけず
困っている人々もたくさんいるのだ
ぼくの家だって、夜遅くまで
父と母が話しているのを聞いたことがある
「ここに残るしかないね」
僕たちの家族はすすけた屋根に
ひっしにこびりついているセメントのかたまりと同じだ
いったいこの地球はだれのものだ
この詩のうまさはただ者じゃないのだが、
そのことよりも30年前にもう小学生が環境汚染や未来の地球のことを
憂いているというのに、今日の新聞には海外からの公害被害報告がこれでもかと
載っている、1韓国(温山コンビナート公害)2モンゴル(採金労働に伴う水銀汚)
3中国(松花江水銀汚染)4中国(准河汚染)5インド(ポパール農薬漏出)
6バングラデシュ(ヒ素汚染)7ベトナム(枯葉剤被害)8カナダ(先住民居留地の水銀汚染)
9台湾(化学工場跡土壌汚染)10フィリピン(米軍基地公害)11マレーシア(プキメラ放射線汚染)
12インドネシア(ブイヤット湾汚染)13ブラジル(アマゾン川水銀汚染)
この中には日本企業、米国企業の工場が原因になっているものもある。
悪化の一途をたどるこの環境汚染のニュースは、
天皇家のお世継ぎ命名の記事よりとても小さい、
お世継ぎ誕生が明るいニュースというが、はたしてどうなのか、
生まれてきた悠仁ちゃんの将来はあるのだろうか、と
ついつい悲観的になっていく本日この頃です。
ついでに子供の詩でやっぱり新聞で拾って、
すごく好きなのをとっておいたので、それも大サービスで載せちゃおう。
四歳の子の詩・母の聞き書き
「せきぐち はなこです」
「どうしたの?」
いまね でんしゃがね
「だれっかな だれっかな?」って
きいていったんだもの
いいねいいねいいわ、花子ちゃん!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cars_train.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fuki_love.gif)
その年から26年前の八幡の公害工場地帯に住んでいた小学六年生の作文が、
その北九州博覧会に展示されていて、いまなお色あせないその文を
西日本新聞で紹介していた。
あまりにうまかったので控えておいたのだけれど、ちょっと読んでみる?
「公害」 城山小学校6年 山下隆一
きょうものどがいたい
近くの工場を見ていると高いえんとつから
真っ黒いけむりがでている
洞海湾からは、くさいにおい
車からは、はいきガスと騒音
こんな生活がいやになる
おじいさんの子供の頃は
城山に住む小鳥のさえずり
洞海湾を泳ぎまわる魚の群れ
ぎおん祭りのかね、たいこのひぴき
にぎやかだったそうだ
鳥も去り、魚の姿も見えず、
一人去り、二人去ってゆく友人たち
でも去れるものはよい
暮らしが立たないでどこにもいけず
困っている人々もたくさんいるのだ
ぼくの家だって、夜遅くまで
父と母が話しているのを聞いたことがある
「ここに残るしかないね」
僕たちの家族はすすけた屋根に
ひっしにこびりついているセメントのかたまりと同じだ
いったいこの地球はだれのものだ
この詩のうまさはただ者じゃないのだが、
そのことよりも30年前にもう小学生が環境汚染や未来の地球のことを
憂いているというのに、今日の新聞には海外からの公害被害報告がこれでもかと
載っている、1韓国(温山コンビナート公害)2モンゴル(採金労働に伴う水銀汚)
3中国(松花江水銀汚染)4中国(准河汚染)5インド(ポパール農薬漏出)
6バングラデシュ(ヒ素汚染)7ベトナム(枯葉剤被害)8カナダ(先住民居留地の水銀汚染)
9台湾(化学工場跡土壌汚染)10フィリピン(米軍基地公害)11マレーシア(プキメラ放射線汚染)
12インドネシア(ブイヤット湾汚染)13ブラジル(アマゾン川水銀汚染)
この中には日本企業、米国企業の工場が原因になっているものもある。
悪化の一途をたどるこの環境汚染のニュースは、
天皇家のお世継ぎ命名の記事よりとても小さい、
お世継ぎ誕生が明るいニュースというが、はたしてどうなのか、
生まれてきた悠仁ちゃんの将来はあるのだろうか、と
ついつい悲観的になっていく本日この頃です。
ついでに子供の詩でやっぱり新聞で拾って、
すごく好きなのをとっておいたので、それも大サービスで載せちゃおう。
四歳の子の詩・母の聞き書き
「せきぐち はなこです」
「どうしたの?」
いまね でんしゃがね
「だれっかな だれっかな?」って
きいていったんだもの
いいねいいねいいわ、花子ちゃん!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cars_train.gif)
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