久しぶりに上京、今回のお土産は味のくらやの「からいも団子」、賞味期間が短いので宮崎空港で求めた
つきたての餅に蒸したさつまいもをつき込み、練りこんだもので、宮崎では「ねりくり」ともいわれている。
暮れの餅つきの最後に、料理好きな姉が蒸したさつまいもを臼に入れ、手さばきよく錬りあげていた日を思い出した。
まわりに、きな粉をまぶしただけの素朴な甘さが今風で、郷愁さえ感じる。
翌日子どもがジャズライブに、茨城まで連れて行ってくれた。
利根川沿いのライブハウスは、なんと、石蔵を改装したホール、名前も「蔵」そのものだった。石造り独特の味わいある響きにまた郷愁を感じた。
最近は何事にも郷愁を感じ、その由縁を考えるようになった。過去と今の自分の結びつきを探しながら、恍惚の人となる前に自己トレーニングをしているのかもしれない。
そういえば、ねりくりも、「味のくらや」だったし、石造りホールも「蔵」だった。
日本人は、昔から富の象徴として「蔵」を見上げていた。童謡こがねむしに、〽黄金虫は金持ちだ〽 金蔵建てた蔵建てた〽とある。
私の弟も名前に「蔵」がつく。亡き父は男の子それぞれに自分の一文字を使った名前をつけ た。末っ子の弟にはそれに「蔵」を付け加え、子ども達への夢を結んだのであろう。
今は富やゆとりの価値観も変わり、物を増やさず、今必要な物だけ持つシンプル生活スタイルが流行っている。
ところで、茶道では、ふすまや障子に区切られた清楚な空間に、その席にふさわしい季節を感じる茶道具が選ばれ役立てられる。
家には茶道具がよく収納され、必要な時に茶室に生かされる。すっきりと綺麗な茶室に四季折々の茶道具、このことからも、お茶の先生の生活スタイルに憧れる。
私も、「蔵スタイル」と「シンプルスタイル」の折衷型で、今後を楽しみたい。 (*^。^*)